星野村・星のふるさと公園

先週の金曜日、星野村の星のふるさと公園まで出かけた。
低空に薄雲が溜まり、いまひとつふたつの透明度。
期待していたほど空が暗くなくてちょっと残念。星見は場所も大事だけど、空の状態のほうがもっと大事。
EOS5D3 EF8-16mmF4L F4 30秒 固定
IS1600、スタックなし、Lee SOFT No.3
車止めから駐車場までの間の林のなかから、北斗七星。
EOS5D3 EF24mmF1.4L F2.8 30秒 ポラリエ恒星時追尾
IS1600、スタックなし、プロソフトンB
夏の大三角。季節も初夏。
EOS5D3 EF24mmF1.4L F2.8 30秒 ポラリエ恒星時追尾
IS1600、スタックなし、プロソフトンB

さそり座、射手座。
天の川がすっかり雲に覆われてよく見えない。

ベランダからM8〜スタックと光害カットフィルターの威力

ポラリエを強化しつつ、自宅ベランダからどこまで撮れるかにチャレンジ中。
デジタル時代の天体写真の革新の最大のものの一つである「コンポジット」と「光害カットフィルター」を使えば、街中でもそれなりに星が撮れる。

EOS-M EF300mmF2.8LIS 絞り開放、IS1600,10秒、DSSで4枚スタック、Astoronomik CLSフィルター、ポラリエで追尾、自宅ベランダにて。

コンポジットとは、短い露出時間の写真を(別に長くてもいいのだが)多数合成して平均すること。
イメージセンサーのノイズが平均化され、画像処理で微妙な明暗差をあぶりだせるようになる。
自分は定番ともいえるDeepSkyStacker(通称DSS)を使用している。位置合わせを高速に自動的にやってくれる。
コンポジットの威力は絶大。星がちゃんと見える場所で撮影された写真とは比較にならないものの、フィルム時代と比較すると写りはいい勝負だし手軽さでは圧勝。

この写真は、ピント合わせや対象の導入で手間取ってしまった上にカメラの電池切れで4枚スタックしかできなかったが、さすがの328、4枚スタックで下の200mmの40枚スタックと同じくらい。次回は100枚くらいスタックしてみたい。


EOS-M EF200mmF4LIS 絞り開放、IS1600,15秒、DSSで40枚スタック、Astoronomik CLSフィルター、ポラリエで追尾、自宅ベランダにて

200mmで40枚スタック。総露出時間10分。
街中でもコンポジットの効果は絶大。観賞用にはほど遠いが、それなりに楽しめるものが撮れそう。

街中での星撮りに威力を発揮するのが「光害カットフィルター」。この効果も絶大。
水銀灯や蛍光灯、ナトリウムランプは、特定の波長の光を強く出している(輝線スペクトル)が、それをピンポイントでカットしてくれる。
いくつかのところからいろいろなタイプの製品が出ているが、自分は、特に改造が不要で簡単にボディの中にセットできる、Astronomik CLSフィルター EOS Mを使用している。


EOS-M EF200mmF4LIS 絞り開放、IS1600,15秒、Astoronomik CLSフィルター、スタックなし、ポラリエで追尾、自宅ベランダにて。

スタックなしの1枚もの画像(レタッチ後)。
まるで幽霊のよう。ノイズもすごい。
自分はまだ試行錯誤中なのでこれが良い方法かどうかはわからないが、以下のフローで撮影・コンポジットしている。

  1. Rawで撮影。カメラの長時間ノイズ低減ON。(露出時間分のダーク画像をカメラが自動減算する)
  2. DPPでトーンカーブを補正、レンズ収差補正(周辺減光100%)、ノイズ緩和処理後、jpeg保存
  3. DSSでコンポジット、TIFF出力
  4. TIFF画像をDPPでカラーバランス補正、トーンカーブ補正

この方法の場合、純正レンズならダークもフラットも不要になるのでだいぶ工程が楽になる。
DPPでレタッチするのは、単に自分が慣れているからというだけの理由だが、4.の工程は天文用の画像処理ソフトでもうすこしちゃんとやってみたい。まずは背景の色味をニュートラルに揃えたい。

EOS-M EF200mmF4LIS 絞り開放、IS1600,15秒、スタックなし、Astoronomik CLSフィルター、ポラリエで追尾、自宅ベランダにて。

レタッチなしの1枚画像。フィルム時代の感覚でこれ一枚だけ見たら自宅なんぞで撮る気をなくすが、デジタルの技でそれなりのものになるのが凄い。



簡易赤緯軸・ポラリエ強化計画その3

ポラリエ雲台ベースを導入することで、赤経方向のバランスを取ることができるようになり、安定した駆動ができるようにはなったが、まだ問題があった。構図合わせのために雲台のクランプを緩めたとき、バランスが大きく崩れて雲台ベースに大きな荷重がかかり、ガクッとずれてしまった。雲台ベースのイモネジを締め増すことで持ちこたえるようにはなったものの、バランスの崩れには変わりなく、今度はポラリエのウォームギアに負担をかけることになる。
ポラリエのウォームギアにはそれなりに遊びがあるので、雲台のクランプを締めて手を離すと構図が少しずれてしまう。望遠200mm,300mmともなると、かなりのストレスである。
そこで導入したのがテレスコ工作工房の簡易赤緯軸ユニットDU-2。7800円也。
これで、雲台ベースと合わせて自由雲台なしでカメラを固定できるようになった。
重量は160g弱。小型の自由雲台よりも軽い。
上側のネジがクランプフリーの際の動作の重さを調整するためのもの。下側のネジがクランプ。
2つのネジを緩めて、レンズ側に固定される部分を外したところ。白いプラのリングが硬さ調整用、円錐形の部分がクランプが当たる部分。
カメラ側への固定はこのようにヘックスキーで行った方がしっかり固定できる。
EOS-M+EF70-200mmF4Lの組み合わせの場合、シャフト二本でちょうどバランスが取れる。
この構成でカメラから三脚まで一式約6kg。トータルバランスもいい感じ。
何回かこの構成で使ってみたが、赤緯、赤経方向ともにバランスをしっかり調整すれば、クランプフリーでスムーズに動くので、なかなか快適である。
簡易赤緯軸で運用する場合、カメラの縦横を調整できなくなるので、回転式三脚座が必須。それにしてもこのパーツ、実売1万円弱と結構高い。回転式三脚座のないレンズの場合は縦位置固定になってしまうので、自由雲台をもう1個かます必要がある。地平線を入れる星景撮影の場合同様である。
328を搭載したところ。ひと目、過積載w
延長シャフトに雲台を追加してようやくバランスが取れる。
これ以上の機材を積んだら、ポラリエが壊れそう。すでに相当寿命を短くしているかもしれないが・・
EOS-Mはボディが軽すぎて、328の標準の三脚座だとかなりトップヘビーになり、赤緯軸のバランスがすこぶる悪い。
とりあえずフードを外し、カメラ側のホットシューに気持ちばかりのおもり(OM-Dの外付けストロボ)でしのいでいる。
スライド式のプレートをかませば解決するだろうが、重量増にもなるし、悩むところ。
300mmレンズでAPS-Cの換算450mm。この画角になると微動がないのはさすがに辛い。
微妙な構図調整がなかなかうまくいかないのだが、それ以上に、天体を視野に導入するまでが難しい。
EF70-200なら、70mmで試写して構図を合わせてその後に200mmにズームする技が使えるのだが、300mm単焦点ではそれも使えない。
M8は明るい目立つ星雲なのでまだいいが、暗い天体で周辺に目印になる星が少ないと相当に辛そう。
いろいろな要素を考えると、328がこの構成のほぼ限界だと感じた。
これ以上を望むなら、GP2やPM-1のような小型赤道儀を飛び越えて、自動導入が付いた赤道儀を使う方が幸せだろうと想像(=物欲の誘惑w)


熊本県星野村星のふるさと公園・撮影地魚眼コレクション

同一条件による撮影地の魚眼画像シリーズ。
撮影地の空の暗さ・状態の記録のためのエントリーです。
熊本県星野村星のふるさと公園のドーム近くの駐車場(クリックで地図を表示します)
この場所の公開に問題がある場合は、鍵コメントにてご指摘下さい。
連絡先付きで非公開の要請があれば、地図リンク・住所表示を削除します。
福岡市内から車で80分弱。アクセスは悪くはないが、北天は筑後平野の街灯りでかなり明るい。
薄雲がかかっていた分は差し引かなくてはならないが、期待していたほど空は暗くなくて残念。
空の明るい場所では、雲が街灯りを反射して明るく見えるので普通に雲だとわかるが、空の暗い場所では、星が見えないところが雲。
撮影した駐車場は、夜間は一つ手前の分岐がチェーンで閉鎖されてしまうので、5分ほど歩かなくてはならない。
また、2つほど灯りがあるので、撮影するなら駐車場のとなりの芝生のエリアのほうが良い。
撮影日時 14/04/26 01:08:31
<特に記載のない場合は下記の条件で撮影、処理しています>
EOS5D3 EF8-16mmF4L 絞り開放、30秒、ISO1600
ポラリエ恒星時モードで追尾
ピクチャースタイル風景、トーンカーブ・レベル補正なし、収差補正なし、スタックなし
ソフトフィルター LEE No3

ドイツ式化・ポラリエ強化計画その2

重量級の機材を搭載する一番普通のやり方は、「ドイツ式赤道儀」にすることである。

ドイツ式にすれば赤経軸上のバランスをきちんと調整できるため、正確に駆動できる。
まずはいきなり完成図。これで追尾精度向上?!

追加したパーツはテレスコ工作工房のポラリエ雲台ベースPCB-EQ2。21800円也。
ポラリエの赤経軸と重心の距離が最短になり、しかも三脚の中心になるので安定する。

このパーツの最大のメリットは、極軸望遠鏡を付けたまま運用できること。
短時間・短焦点レンズでの運用の場合は極軸望遠鏡は不要だが、望遠レンズで安定した歩留まりを求めるなら、極軸望遠鏡はやはり有用である。さらに重量級の機材を搭載する場合、すべての機材を搭載した状態で極軸を合わせたい。この構成なら、撮影中にうっかり三脚につまずいて位置がずれてしまっても、すぐに極軸合わせをチェックできる。

ポラリエの雲台接続部分(左)を右に換装して使用する。取付はイモネジ2本。しっかり取り付けられるが、あまり簡単に取り外しできるものではないので、付けっぱなしで使う前提の設計。
2本のローレットネジをゆるめると、赤経方向にスムーズに動作する。

雲台を固定するローレット付きのネジ。6mm穴が空いていて、ヘックスキーなどでしめることができて便利。

テレスコ工作工房さんの製品の例にもれず?500g弱と結構な重量級。800g弱のポラリエにこういうパーツをくっつけるのは、ポラリエ本来の使い方ではないな。
しかし、中二ゴゴロ的には、コアファイターをガンダムにするような快感があるw

バランスウェイトはシャフト込みで900g弱。ステンレス製のウェイトは、ずっしりと安定感がある(笑
EOS-M+EF70-200F4の組み合わせ(約1.6kg)では、標準構成ではウェイトが足りないので延長シャフトも導入。シャフト長は40cmにもなった。


さて、この構成で試写してみたのが以下の作例。スタック枚数も少ないしピン甘だけど100万都市のど真ん中にしては上出来。
自宅ベランダからのM16,M17。極軸合わせは目分量方式。
EOS-M EF70-200mmF4LIS astoronomik CLSフィルター 絞り開放、15秒。ISO1600 DPPで収差補正、レベル修正後、Jpg現像、16枚スタック。

この構成で328も試してみたが、そこでさらなる問題が発覚。
構図合わせのために自由雲台を緩めると、その時点でバランスが大きくずれ、ポラリエに過大な力がかかってしまうのである。
ただでさえ重量級の機材を積まれてヒーヒー言っているリエちゃんに、さらなる一撃が・・・

そこで、解決策として、自由雲台ではなく赤緯軸を導入することになったのであった。