奥日田シリーズ最終回。

EOS6D Tamron15-30mmF2.8 F2.8 60sec ISO3200
追尾*7、固定*8を合成 2017.5.27 大分県奥日田

釈迦岳山頂を撤収し、林道を下って宿に戻る途中。
時折車を停めてヘッドライトを消して空をチェック。
人工光のない真っ暗な林道で、眼が慣れてくるにつれて浮かび上がってくる天の川を見上げるのは最高の星空体験の一つです^^

EOS6D Tamron15-30mmF2.8 F2.8 60sec ISO3200
ポラリエ1/2恒星時追尾*2モザイク 2017.5.27 大分県奥日田

左右を木立に囲まれた林道から見上げる天の川。
こういう構図で、木立がもっと細く迫った状況の天の川をいつか撮ってみたいんですよね。今回はちょっと空が広すぎ^^;

EOS6D Tamron15-30mmF2.8 F2.8 60sec ISO3200
ポラリエ1/2恒星時追尾 2017.5.27 大分県奥日田

風車と天の川。東の空からは金星が。夜明け間近。
宿の近くには風車が2本あって空に向かって静止していました^^

アングルを変えたりあちこちでいろいろ撮ったのですが、どうもイマイチ。ロケハン不足でした。

左上:カメラ撮って出し
右上:1枚画像レベル補正のみ
左下:合成後最終画像
右下:過剰強調版1枚目の写真の処理経過。

星景写真は多かれ少なかれ後処理を入れるのですが、どちらかといえば強調を控えたこの画像でも、この程度はいじっています。

IRカットフィルターを外したカメラを使用しているので、撮って出しでは大きくカラーバランスが崩れていますが、これはカメラ側の設定を細かく調整すれば、ほぼ右上に近い画像になります。

右上から左下へのプロセスは、主には空のみマスクで輝度を落としたこと、ローカルコントラスト(明瞭度)で天の川を強調したこと、彩度を少し上げたこと。

さらに、左下のコマにはiPhoneでほんのりガードレールを照らした画像が何枚か入っています。
(これはやらなくても充分でした)

これをさらに強調したのが右下。
明瞭度と彩度を上げ、周辺減光を乗せた上で色温度を下げました。
一般ウケはこの方がいいかもしれませんが、「真っ暗な林道、街灯りに照らされた空に浮かぶ天の川」の肉眼体験を重視し、これは没にしました。

追尾・コンポジットなし(左)
追尾・7枚コンポジット(右)

コンポジットの効果、星空編。
当然右のほうが滑らかですが、それほど大きな違いはありません。この程度の強調であれば、1枚でも十分かもしれません。

追尾・コンポジットなし(左)
固定・8枚コンポジット(右)

コンポジットの効果、地上編。
一方で、真っ暗な地上はコンポジットの効果が大きく、かなりノイズが改善されているのがわかります。

また、追尾の場合当然ながら地上は少し流れます。質感を上げる上では、地上はやはり固定で撮りたくなりますね。月や街灯りに照らされていない風景こそ、追尾と固定を別撮りしてコンポジットする意味があるようです。

ただ、難しいのが空と風景の境目。
輝度マスク重ねているのですが、等倍拡大するとこの通り、境目の不自然が目立ちます。

境界のぼかし量をもっと大きくするとディテールの不自然は減るのですが、逆に「いかにもマスク合成です」みたいなグラデーションができてしまうので、今回はディテールの不自然は受け入れることにしました。

さて、これで未処理在庫が尽きてしまいました。
次の更新は7月中旬以降かもしれませんね・・

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