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Commented by ほりもっちょむ at 2016-10-21 21:34 x
いつもすごいなと拝見させてもらってます!!
あの、教えていただきたいのですが。
ノータッチで、160枚も撮影すると撮っている領域ずれたりしないのですか?
その際、どのようにスタックしてますか?
わたし、オードカイドでもずれてしまいます!
>ほりもっちょむさん
いつもご覧頂きありがとうございます^^
>どのようにスタックしてますか?
フリーソフトのDeep Sky Stacker(DSS)を使用してスタックしています。DSSは自動で星を検出して位置合わせを行ってくれるので、位置合わせでずれたことはほとんどないですよ。
ステライメージやpixInsgihtなど、天体用のスタック用スフとウェアには大抵この機能が付いていると思います。
Commented by ほりもっちょむ at 2016-10-23 06:42 x
丁寧にありがとうございます。
ステライメージでいつもはやっています。でも、写真とる際に微妙に写している領域にズレがあり、スタックして周りを少しトリミングという感じです。
しかし、素晴らしい写真ですね!いつか私もとれるくらいの力つけたいです!!
>ほりもっちょむさん
そういうことでしたか^^;;
長時間露出すると、鏡筒のたわみ等でどうしてもずれてきますよね。よっぽどがっちりしたものでない限り、仕方ないことだと思います。だからこそ逆に、多数枚コンポジットには意味があると思っています。私もいつも周辺は少しトリミングしています。
Commented by HUQ at 2016-10-23 05:11 x
勾玉、こういう明るいところと周辺の淡いのの輝度差が高い被写体では、僅かな明暗を浮き立たせるためにも、階調が豊富な低感度で撮ったほうが良いのではないか、と最近思っています。コンポジット枚数を膨大に増やしても、ノイズは平均化されますが階調は増えませんよね。
コマあたりの露出に時間が掛かるので、かなり厄介ではあるのですが…
HUQさん
「低感度は階調が豊富」って具体的にどういう事象なんでしょうか。「高輝度部の輝度値が正確(画像処理エンジンで丸められていない)」ということなのでしょうか。
この作例の元画像は、輝星の中心部が飽和しています。半段〜一段くらいアンダーにすれば、飽和部分を無くすことができますが、これを問題にされているのではないですよね?
経験的には、コンポジット枚数を増やしてもそれ以上新たな情報を引っ張り出せない限界があるような気がしています。(ノイズは枚数のルートで効いてくるのでそれと混同しているのかもしれませんが、そうでもないような気がしています)
これがノイズの影響をなくした「センサーの絶対能力の限界」によるものだとすると、ご指摘の件は「センサーのダイナミックレンジの絶対能力は、低感度の方が高い」という意味で合ってます?
(URL参照)
これは6Dの例ですが、小見出しの "Dynamic Range" "Screen" を選んでご覧下さい。
ここで計測されている「ダイナミックレンジ」は、RAWデータにおいて(="Screen")明部と暗部を記録出来る輝度差を意味しています。
6Dの場合、ISO100~200ではでは殆どダイナミックレンジが変わりませんが、ISO1600あたりから顕著にダイナミックレンジが下がっていきます。つまり明部と暗部を記録できる幅が狭くなっていきます。
デジカメで言うところの「感度」はUSBカメラにおけるゲインと等価なので、感度を上げるということは、センサが受光したデータに掛けるゲインが大きくなっているに過ぎません。
当然、高感度では低感度より短い時間で飽和します。
では低感度で飽和しない状態と等価な露出を、高感度で掛けた場合、明部は低感度同様飛ばさずに済むようになりますが、暗部は低感度撮影時より大幅に「写らなく」なります。 ダイナミックレンジが狭くなっているから。
これを何枚コンポジットしても、1枚あたりのダイナミックレンジの限界を超えることはできません。同一露出コンポジットではダイナミックレンジは増やせないから。
多段階露出によってHDRすることで階調を増やす手はありますが、そのためには各段階露出で大量にコンポジット用コマを撮る必要があります。段階露出の継ぎ目の処理も面倒ですし、撮影においても低感度で長時間露出したほうが効率的だと思います。
コンポジットすれば低照度部のノイズが平均化されて、ダイナミックレンジの暗部の端は上がると思っていたのですが違うのでしょうか?
(この理解は合っているんですかね?)
理想的なセンサーでは、高輝度部のダイナミックレンジの端はセンサーの満受光時のキャパシティで決まり、低輝度部のダイナミックレンジの端は量子効率とノイズレベルで決まり、ISO/ダイナミックレンジのグラフは直線になる
Commented by HUQ at 2016-10-24 23:11 x
「ダイナミックレンジの話」拝見しました。
「ダイナミックレンジが広い画像は眠い」―デジカメを手に入れて以来、常々思っていたことですが、2003年の段階で既にそう思って今後のデジカメに求められる進化について考察されている方がいらっしゃったんですね。
さてコンポジットですが、コンポジットすることで、各コマにランダムに発生しているノイズの輝度は平均化されます。
話を8bit画像10枚コンポジットに単純化して進めます。
あるコマの、ある位置からしてみれば、「輝度255だったノイズが1/10に減る」ことになります。
しかし、別の場所では「輝度0だったところに輝度25のノイズが加算される」ことになります。
そうするとコンポジットによって大多数の輝度0のバックグラウンドレベルが輝度25で均一化され(=25のオフセットが付いて)、256階調あったものが231階調に減ります。
ダイナミックレンジの暗部の端はノイズ平均輝度となり、ここは続く画像処理で「黒と見なして捨てる」部分ですからダイナミックレンジの暗部側は狭くなる、と考えるのですが、いかがでしょう。
> HUQさん
「ダイナミックレンジの話」
古い記事でしたがわかりやすい解説だったので目に留まりました。db表記でちょっと混乱したので(10dbで10倍なのか、20dbで10倍なのかの件)一旦消してます。
ダイナミックレンジが16EV分あっても、結局画面表示すると8bitの8EVになるのだから、ダイナミックレンジが広い画像をそのまま表示しても眠たいのは当然と言えば当然ですよね。
コンポジットの件
実戦的にはISO3200とか6400であれば平均ノイズレベルは輝度5とか10くらいなので、狭くなってもさほど大きな問題にはならないのではないでしょうか。
むしろ、光害バックグラウンドの方が問題は大きくなる気がします。背景が128とか普通にあるので、この場合は階調は半減するということですね。
Commented by HUQ at 2016-10-26 05:11 x
コンポジットの件、確かにそうですね。
6DやD810Aといった低ノイズ機をISO1600~3200程度で使う限りは、暗部階調は背景カブリとして切り捨てますね。
(唯一、四隅の周辺減光はフラット処理で暗部でノイズに埋もれかけていたものを持ち上げるため、ノイズによる階調減少が目立つ可能性があるかな?
そして、光害バックグラウンドの問題は大きいですね。
・露出を掛けなきゃ淡い部分はそもそも写らない。写ってないものは画像処理では炙り出せない
・露出を掛けるほど、背景光が明るくなる。星雲部(恒星部)の最高輝度部分がダイナミックレンジの明部端に達した以上に露出を掛けると、星雲部の階調が失われる。
となると、分子雲を炙り出すような星雲撮影 or 恒星の色を吹っ飛ばさないようにする星雲撮影では、背景光がコンポジットした結果暗部で平均化される暗部ノイズ以上の輝度となるよう露出を掛け、しかし明部がカメラのダイナミックレンジの明部側をを超えないような露出以内にする。
ただしそれでは淡い分子雲に対しては露出が足りない恐れがあるので、恒星や星雲の高輝度部をどこまで白飛びさせて良いものとするかを計算して、許容出来る範囲内での露出を掛ける。
という「適正露出」に関する計算必要になるように思いました。
Commented by HUQ at 2016-10-26 06:17 x
で、話を戻してダイナミックレンジと階調幅の件ですが、
明部側のダイナミックレンジが広く、そこに割り当てられている実効ビット数が多いほど、星雲の階調が豊富になり、微妙な明暗が表現される。
明部側ダイナミックレンジが狭ければ、そこに割り当てられている実効ビット数も少なくなり、星雲の階調がプアになる。
と思うのですが、どうでしょう。
「適正露出」の件、おっしゃるとおりだと思います。背景の輝度値がセンサーの暗部側DRに対して「適正」になる程度に露出をかけつつ、高輝度部はセンサーの明部側DRの限界を超えないようにする・・・
昨今の高性能レンズの場合、数ピクセルに光子が集中してしまうので、すぐに明部側DRの限界を越えてしまい、結果色が出なくなってしまうのではないかと。その意味では、「強めのローパス」がかかるほうが天体写真には実は有利なのかも。
効果のごく弱いソフトフィルターを入れるとどうなるかと思って最近LeeのNo1を入手しました。
星雲の場合は高輝度部が星ほど極端ではないので、画像処理をうまくやれば階調を残せると思うのですが、低輝度部のあぶりだしのときに潰しちゃうんですよね・・このへんは技術でなんとかなるかも。
ダイナミックレンジの件、こちらも仰るとおりだと思います。
一般的に言われているダイナミックレンジ(高輝度限界と低輝度限界の幅)とは別に、天体の場合は「特定の輝度レンジにおける階調の分解能」みたいなものが重要であるような気がします。
この「階調分解能」が最大になるあたりに、ヒストグラムのピークがくるようにするのが、「適正露出」なんでしょうかね。
Commented by HUQ at 2016-10-26 10:38 x
なるほど…輝度差の大きい天体写真ではむしろ、シャープすぎないレンズのほうが「色出し」には向いてるんじゃないか、と…
最近デジ天でオールドレンズが流行ってますが、ある意味「ホントにオールドで大してシャープでもない」ようなレンズのほうが、星の色と星雲の両立がさせやすい、という可能性がありますね。
Commented by kojiro-net5 at 2016-10-27 18:07 x
5000万とか1億画素あればレンズの解像度に負けないと思うんですが、あんまり画素が小さいとまた素子当たりの光子不足の問題がありますからねえ。
星の滲みの「色気」っていうのは、画素数の問題ではないので、天体写真に向いた光学系・センサーというのは実は奥が深いなあと最近思っています。
モノクロセンサーにソフトフィルターとか、三層センサーのfoveonとかいろいろやってみたいですね。foveonで1枚撮りの光跡撮ったらどうなるかな。。
Commented by HUQ at 2016-10-27 20:42 x
画素を細かくしても、レンズの色収差を拾うか、大気による分光を広った色だけになる可能性も…(笑)
foveonで光跡は無理です。十数秒も露出すると色ムラが凄いことに…orz
同じ箇所に暗い紫で出るので、ベイヤーの色ノイズと違って、ダーク引こうがコンポジットしようが消せないのです。(^^;
Commented by kojiro-net5 at 2016-10-28 10:37 x
「Foveon 色むら」でぐぐってみたら、色むら対策のレタッチ方法がいっぱい出てきました–;;
RGBの各層の透過率にむらがあるのかなー。であればフラットの除算で補正できそうな気もしますが、それ以前に実効感度めちゃ低いんですね、Foveon。残念。
Commented by Sam at 2016-11-03 16:14 x
「ダイナミックレンジの話」私も読んで見たいです。記事内検索したのですが、引っかかりませんでした。まだ復活していませんでしょうか?よろしくお願いします。
Commented by kojiro-net5 at 2016-11-04 04:57 x
Samさん 以下のリンクをご参照下さい。
http://www.pit-japan.com/ws30/d_range01.html
記事中のデシベル表記で、10倍が10dbなのか20dbなのかでちょっと混乱してしまい、いったん削除していました。
Commented by Sam at 2016-11-08 21:22 x
ダイナミックレンジの話ありがとうございました。お礼が遅れてしまって申し訳ありません。人間の目というか、脳はやはりはすごいんですね。カメラが目にはすでに追いついているという話は納得です。たとえすごいダイナミックレンジのカメラができたとしても、目がそれを全て一度に捉えることはできないし、そもそもそれを表示する媒体に受け入れるだけのダイナミックレンジがないと無意味なんですね。だから最初に書いてあるメリハリがないというのは想像できる気がします。
最近はどうやったら星雲が綺麗に撮れるか色々考えています。ここでのHUQさんとの議論はとても参考になりました。どうもありがとうございました。
Commented by kojiro-net5 at 2016-11-18 15:46 x
お返事が遅くなってすみません。
>人間の目というか、脳はやはりはすごいんですね。
人間の眼は、撮像機構だけでなくトータルな視覚情報処理システムであるところがカメラとの一番の違いでしょうか。1枚撮りではノイズだらけの画像なのに動画にするとそれらしく「鑑賞」できるのには自分でも驚きました。
>たとえすごいダイナミックレンジのカメラができたとしても
ダイナミックレンジが16bitあったとしても、結局それは「元画像の情報」にしかすぎず、それをどのように(人間の眼や表示デバイスで知覚・表示できる)10bitとか12bitくらいの範囲におしこめるのか、という「後処理」が大事なんでしょうね。
>最近はどうやったら星雲が綺麗に撮れるか色々考えています。
最適な「後処理」は、対象によって異なるのだろう、というところまでは思い至るのですが、それを個別にどう実現するかは試行錯誤の連続ですね・・そもそもの元画像のクオリティも上げないといけないし、まだまだ先は遠いです^^;