天の川がほどよい高さになってくれた頃を見計らって、昇る天の川を撮りました。

EOS6D SIGAMA24mmF1.4Art F2.8 ISO3200 プロソフトンA
60sec 固定*7、追尾*8を合成 2017.5.27 奥日田釈迦岳

複数フレームのパノラマ合成ではなく、24mmの1フレーム撮り。
ただし、追尾と固定を別個に撮って合成する手法です。それぞれ約8コマを撮影し別々にコンポジット、合成しています。

追尾のみ8コマ、median合成

なぜこんなクソめんどくさいことをするかというと「画質」へのこだわりから。星の日周運動を追尾撮影して、画質を上げるためにコンポジットすると、このとおり地上の風景は流れてしまいます。

固定のみ7コマ、比較明合成

一方、固定撮影だと当然ながらこのように星は流れてしまいます。
この2つの良いとこ取りをするために若干「良心の(ないしは純自然派の)の呵責」を感じつつ、合成するわけです。

EOS6D SIGAMA24mmF1.4Art F2.8 ISO3200 プロソフトンA
25sec 固定1枚撮り 2017.5.27 奥日田釈迦岳

一方で、こちらは別構図ですが、コンポジットなしの固定撮影1枚撮り。「画質へのこだわり」の結果の先頭の写真と、この写真にどこのくらいの違いがあるのでしょうか?

拡大表示しなければ、違いはわからないでしょう。
画像をクリックすると長辺2048pxの拡大画像が表示されますが、それでもまだわからないかもしれません。

元画像を200%拡大すれば、まあ当然ながら明らかに違うのですが、その差に一体どれほどの価値があるのか、それともないのか。

もちろんそこに価値を感じているからこそ、こんなクソめんどくさいことをしているわけなのですが、カメラの高感度性能がもう2段階(2EV)向上すれば、こういうテクニックの意味はほぼなくなるでしょう。

むしろ、その時間と労力を、様々なロケーション・アングルで撮影する方向に向けた方が良い結果を得られる気がします。

カメラの性能限界ぎりぎりのところで成り立っている星景写真では、美しさを実現するための様々な軸のポートフォリオを時折再点検する必要があると感じています。

6/28追記)
再点検の結果、まだまだひるむことなく「悪行(=マコトから離れる方向の様々なテクニック)」に励むべきだとの結論に至りました。1年くらいしたらまた再点検しようと思います^^

 

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