みつえ高原で
10月7日。みつえ高原牧場に行く。K市のMさん、I市のAさん、S市のKさん、Kさんの友人の方など。昨年の伊勢以来。赤道儀はAPとEQ5を持参。
画像は全てダーク・フラットなし。rawファイルをPSでtiff現像後、DSSでコンポジット、FatAidProで対数現像、その後PSで処理。
STC Astro Duoフィルター
STC Astro Duoでは、FL55SSの色収差がどの程度の影響になるのかの検証(*)と、非光害地でシグマ105mmで長時間露出した場合にどうなるかの検証。
(*)ナローバンドの場合、軸上/倍率色収差や色コマによるズレがブロードバンドより目立つ、という意見がある。その影響がどのくらいあるかを検証。特にAstroDuoは色毎にピント合わせができないため、軸上色収差があると別撮りよりも影響が大きくなる。
FL55SS作例
4分露出13枚コンポジット。
1枚撮りでもコンポジットと同じくらい出ている。等倍で見るとノイズは大きく違うが。コンポジット画像を強く強調すると、今度はハイライトの飛びと色むらで収拾不可能に・・
明るいメジャー対象の場合、1コマの露出を長めにすれば、あまり画像処理に頼らなくても赤い星雲がしっかり写せるのがAstro Duoのいいところ。
色収差によるずれは四隅の端以外は特に気にならない。
シグマ105mmF1.4作例
エリダヌスバブル。70分弱の露出でもこのくらい出てくる。
1コマ画像の無処理版。色温度2800K。ごらんの通りレベルはまだ中央左寄り。攻めるなら8分、15分でもいけそうな感じ。シグマ105mmの明るさがありがたい。F2.8の方が星像はシャープになるが、このくらい(F2.0)が妥協点か。解放だと中心像も若干甘くなる。モザイクなら十分使えるとは思うが。
おおいぬ座。ミルクポットとトールの兜のOIIIが目立つ。シリウスの3重ゴーストは干渉フィルターの宿命か。ここまでくるとレタッチする気にもなれない^^;
ナローバンドだと21Pはほんの短くしか写らなかった。
FL55SS+α7S
シグマ105mmでナロー撮影と並行して、FL55SSはα7Sとのセットで撮影。
ハート&ソウル星雲。FL55SSの星像は鋭く小さいが、この時間帯は薄雲で冴えなかった。
こちらはかなり条件が良くなった状態。総露出60分でだいぶ見られる画質になるが、120分は欲しいところ。ほぼノートリミングだがFL55SSは四隅の端以外は気持ちのいい点像を結ぶ。
夜明け前最後の撮影。21Pの長い尾が出てきた。時折ガスを被る天候で星が滲んでいる。
こちらは処理に心が折れた画像–;;
今回使用したα7Sでは、こんな傾向のフラットムラが出てしまった。マウントアダプタ内蔵の48mmフィルター(Lフィルターを使用)に起因するものと推測。6Dとの組み合わせではとても均一なフラット特性を示すFL55SSだが(ミラーボックスけられはそれなりに出る)、カメラ・アダプタによってはこういう気持ち悪い被りがでるのは困りもの(鏡筒のせいではたぶんない)。ちゃんとフラット画像を取得して補正するのが吉。
EQ5の追尾精度
EQ5のノータッチガイド時のピリオディックエラーは、ベランダでの検証では±16秒角程度。10分露出で最大32秒角、これは最大許容誤差15μとしたとき100mmレンズまで。露出時間2分なら200mmでもOKのはず。その検証を行う。
北アメリカ星雲、FL55SS 237mm、ノータッチ4分露出の連続写真。12コマ中2コマ流れているが後は使える。1200万画素のα7Sの場合、4分露出までは使用可能域と考えられる。
流れたコマも入れたコンポジット後の拡大画像。これなら点像として十分評価できる。EQ5赤道儀は出荷状態で特に調整しなくても237mmならノータッチ4分は問題ないと考えられる。
記念写真など
右から2つめがonstep改造のSX2赤道儀。
誰だかわかりません^^;;
撤収間近。夜露をクロスで拭いたら光条が出た^^
そのほか
Mさんのonstep改造のビクセンSX2を見せてもらう。
- ギアはベルト化せず製品ママでコントローラのみonstep換装。
- 音がめちゃくちゃ静か。ベルトでなくても静かにできるのね。ステッピングモーターは駆動ソフトウェアでかなり消費電力も音も変わるとのこと。
- ガイドグラフもめちゃくちゃきれい。ヤフオクで12万くらい?で購入とのことだがこれは高コスパ。
この記事は個人の感想です。正確性は何ら保証できません。