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メジャー領域のマイナー対象・さそり座δ星付近

月が大きいこともあってここ数日は夜明け前にベランダでナロー撮影中。
今朝はかなり淡いマイナーな領域を試写してみました。


EOD6D(SEO-SP4) FSQ106ED+645RD ISO1600 4min*14
Baader Hα7nm SXP+DT40オートガイド
2017.3.12 福岡市内自宅ベランダ

中央がさそり座δ星。その周りに漂うHII領域です。
この領域の左下には有名なアンタレス周辺の、左上に青い馬星雲があるのですが、ここだけを切り取った作例はあまり見かけません。

それもそのはず、ここはとても淡くて広がっていて、なかなかの難物。無謀にもベランダで狙ってみたものの、ごらんの通りどうしようもない仕上がり^^;;
これをさらに10夜撮って重ねればもう少し見られるものになるでしょうが・・・そこまでの根性は・・・


上:強調後
下:コンポジット済みフラット調整後の無強調画像

どのくらい淡いかというと、このくらい淡いです。
下がコンポジット済みフラット調整後の無強調画像。
1コマ画像では何も見えていなかったのですが、丁寧にかぶり調整して思いっっきり強調したら、丸いのが出てきました^^

 


https://faun.rc.fas.harvard.edu/
dfink/skymaps/halpha/jpegs/comp_big.jpg

を加工。

harvard.eduのサイトにあったHα全天画像をトリミングし、今回の撮影領域を赤枠で描いてみました。左上の大きな丸いのがへびつかい座のsh2-27です。これとほぼ同じ大きさのさらに淡い領域が広がっていて、その中央部の明るい部分が今回撮影した領域になります。

FSQの380mmで上の画像の領域をモザイクすると64枚コースですね^^;;さすがにそれは1シーズンでは完成できそうにないので、まずはδ星周辺を3*3ないしは4*4でつなげてみたいものです。

全天Hα画像。 https://faun.rc.fas.harvard.edu/dfink/skymaps/halpha/jpegs/comp_big.jpg より。 – Spherical Image – RICOH THETA

参考までに、harvard.eduのサイトにある全天画像を360度パノラマに加工したものを貼っておきます。
これを見ていると、HII領域の望遠モザイク合成に燃えてきますね^^

今シーズンは85mmと望遠で夏の銀河の多数枚モザイクにチャレンジしてみたいと思っています。

 

Hαナローベランダ撮りM8

このところGPVが外しまくりで、曇りそうだと思って自宅待機していたら晴れの連続–;;

昨日の朝も同じパターン。仕方なくベランダ撮り。


EOS6D(SEO-SP4) FSQ106ED F5 5min*8 ISO3200 flat*10
Baader Hα7nm SXP+GT40オートガイド
2017.3.7 福岡市内自宅ベランダ

この季節まだ低いM8ですが、南東向きベランダからは今がチャンス。やや薄雲があったので03はやめてHαにしました。
さすがのM8、Hαなら都会の真ん中でもばっちり写りますね^^

F5/ISO3200 5分露出でもヒストグラムは左1/4。まだ倍〜4倍は露出できそう。この春かけて、SAOの各画像をねちねちと撮り溜めたいですね。

縦構図にしたのは大失敗。
横にして猫の手もいれないと・・・
何より、M8は去年も撮ってたんですよね・・M16/17にしとけば良かった。
老化してくると昔撮ったのを忘れてしまいますねorz

ベランダO3撮影再び

小石原で撮ったミルクポット星雲が思いのほかよく写ったので、ベランダでも再度O3で撮影してみました。


EOS6D(SEO-SP4) FSQ106ED+645RD 4min*3 ISO1600
Baader OIII 8.5nm トリミング
SXP+GT40オートガイド 2017.2.28 福岡市内自宅ベランダ

総露出たった12分ですが、「ベランダではO3は悲しいほど何も写らない」前回書いたことは撤回します^^;;
過去ログをひっくりかえしてみると、O3では過去何回かベランダ撮っていましが、ある時の印象がダメダメすぎただけで、それなりに写ってくれるようです。

では、小石原とベランダではどのくらい違うのでしょうか?

 

小石原。Kiss X5のISO6400、10分露光。

 

自宅ベランダ。6DのISO1600、4分露光。

 

どちらもリニア現像で+2EV露光補正、ホワイトバランスは太陽光。
露光とISOの差は3.5EV。ヒストグラムのピークが半段分ほど違うので、ざっくり言ってトータルで小石原はベランダより4EVバックグラウンドが暗いと言えます。

ふーん。思ったほど違わなかったですね。6EVくらい違うかと思っていました。

しかし、たかが4EV、されど4EV。16倍の差ですよ・・
南東向きベランダで南中前の対象を低い高度で1回2時間でねちねち撮るくらいなら、往復3時間かかっても小石原まで行く方が効率的なのは間違いない・・

もうひとつ、淡いのも撮ってみました。

 


ISO1600 4min*12 トリミングなし

悲しい。あまりにも残念な画像・・
本来ならここには「」が描き出されるはずなのに・・(モノクロですけどw)

οSco周辺の青いのは反射星雲なのでナロー向きではないと聞いたことがあるのですが、そのせいなのか?それとも単に淡いだけなのか・・48分でこれではちょっとめげますね–;

しかも使い回しのフラットが合ってません–;
FSQのカメラアダプタ側にO3フィルターを装着しているのですが、若干ケラレている模様。中央部にはフィルターの反射とおぼしき大きな丸い光芒も。

フラットはフィルターも含めて完全に同一の光学系で撮らないとダメですね。がんばれ自分・・

M42ナローバンドASO合成

最近Hαのモノクロに妙に力が入っているのですが、カラー合成にもチャレンジ。たぶん全天一明るいDSO、M42です。

FSQ106ED+EOS Kiss X5(O3,S2,B)
EF300mmF2.8LIS+α7S(Hα)
2017.2.21 福岡県東峰村小石原

ナローバンドの疑似カラーはハッブル宇宙望遠鏡の「SAO合成(RにS2、GにHα、BにO3)がメジャーですが、この作例はRにHα、GにS2を割り当てたASO合成です。

SAOの場合、人間の眼の空間解像度の高いGバンドにS/Nの高いHαを割り当てるため派手になりますが、反面緑が勝って非日常感満載になります。

一方、ASOの場合はHαがRバンドなので通常のRGBにより近い印象になります。個人的にはこちらの方が好み。

ナローで撮るとランニングマンが通常カラーとずいぶん違う形に写りますね。そのままでははっきりしなかったので、強調するために、RGBカラー画像のBバンドを比較明合成しています。

ちなみに、M8で全ての色の組み合わせを試した作例はこちらです。

左:Hα ISO12800 30sec*60
中:SII ISO3200 10min*4
右:OIII ISO3200 5min*10

各バンドの素材画像。
ランニングマンがOIIIにしか見えないとか、Hαが周辺まで広がっているのに対して、SIIの領域が中心から中間部に固まっていて固有の複雑な構造が見えるとか、なかなか興味深いです。


左:R
中:G
右:B

こちらは通常カラーによるRGB画像。
ランニングマンはBにもGにも出ています。

また、RとHαのランニングマンの違いが興味深い。
通常カラーではHαもSIIもRバンドなので一緒くたになって分離できないのですが、それでも必ずしもR=Hα+SIIにはなっていないように見えるのが面白いですね。

ちなみに、中心部の白飛びを補正するために短秒のコマも撮影して合成しているのですが、Kiss X5は若干白飛びするのが早いのか、うまく中間部を補うことができませんでした。


EOS Kiss X5 SII ISO800 30sec*30
Baader SII 8nm

S2の短秒画像。スタック直後ママ。
なんじゃい、この黒点ノイズは・・・
出来の悪いトーンカーブ補正でノイズだけ浮かしたようです。

おい、そこのDIGIC!!
何か余計なことしてるんちゃうんかい!
あくまで想像ですが、黒点ノイズはカメラ側に設定されたダークパターンノイズの過剰補正ではないでしょうか。

短秒露光画像は、トーンカーブが極端に左に寄るので、暗部のノイズ(ないしは画像処理エンジンの「仕様」)がモロに出ますね・・

この現象、Kiss X5だけの事象なのか、6Dでもそうなのか、少し調べてみようと思います。

α7S ISO400 15sec*30

ちなみに、α7Sでも若干こういう傾向は見られますが、これほど酷くはありませんでした。(もっと露光を短くすると出るのかも?)

その一方で謎の黒線が・・・なんじゃこら。。
これは見なかったことにしよう・・–;;

撮影すればするほど謎が増える泥沼ですが、気を取り直して次回はもっと腰を落ち着けてコマ数を稼ぎ、段階露光ももう一段刻んで撮ってみたいと思います。

O3ナローバンド試写・ミルクポット星雲(Sh2-308)など

前回の撮影の処理も終わっていないのにまたまた小石原に出撃。
23時過ぎまで晴れていたのですが、珍しくGPVどおりに曇ってしまいました。

雲が出始めたのでOIIIでいくつか試写。


EOS Kiss X5(HKIR改造) FSQ106ED+645RD 10min*2 ISO3200,6400
Baader OIII 8.5nm SXP+GT40
2017.2.21 福岡県小石原

ミルクポット星雲、Sh2-308。
前回M41と同一構図でカラー撮影した青い丸いやつです。
たった2枚の総露出20分ですが、丸いヤツがくっきりと。
20枚くらい重ねれば、もっと細かいところも出てくるかな?

ミルクポット星雲といえば、ぴんたんさんのマスターピースがこちらにあります。総露出8時間。いつかカラー合成でやってみたいですね^^

 

 

ISO6400、10分の素材画像。
ベランダ撮りでは悲しいほど何も写らないOIIIですが、暗い空でしっかり露出すると、青い淡いのがよく出ること。
素材画像でここまで出てくれると嬉しくなっちゃいます^^

OIIIの波長は500nm前後。青みがかった緑色。
ヒストグラムでは緑色が勝っています。
ベイヤーセンサーにとってはHαやSIIより2倍優位ですね。

 

 


左:Bチャンネル
右:Gチャンネル

BとGの、少し強調した等倍画像の比較。
Gの方がずっとノイズが少ないですね。
今回はBはそのまま残してRにGをコピーしましたが、Bは捨てた方がよかったかも。

 

 

X5のISO6400で10分露出だとどのくらいノイズがでるか心配でしたが、思いのほか低ノイズでした。
気温は0度くらい。夏場はどうなるのかわかりませんが^^;;

 

EOS Kiss X5(HKIR改造)  FSQ106ED+645RD 5min ISO6400
Baader OIII 8.5nm SXP+GT40
2017.2.21 福岡県小石原

半分雲の中でもう1対象。トールのかぶと星雲(NGC2359)。
この星雲は輝度が高くて、5分露出でもしっかり出てきます。
こちらも、ぴんたんさんのマスターピースへのリンクを貼っておきます^^