TASC Tenref Astrophotography Sharing Community

宇宙はひとつ。宇宙の姿をシェアしよう

宇宙は不思議で美しい(*)。その神秘的な姿に私たち天文ファンは魅せられ、その姿をより明瞭により美しく撮りたいというモチベーションのもと、今日も世界中のどこかで、誰かが天体撮影に取り組んでいます。

(*)天体写真家・丹羽雅彦さんのコンセプト

しかし、天体からの光は微弱で、その姿を描き出すには長い露光時間と丁寧な画像処理プロセスが必要になります。何より地球には「大気」が存在するため、日本のような湿潤な気候の地域では、天体を撮影できるチャンスは決して多くありません。貴方の人生の残り時間で、あとどのくらいの天体を撮影できるのでしょうか。

幸いにも、宇宙は私たち人間の人生のタイムスケールにおいては、ほとんど変化することない存在です。私が撮ったオリオン大星雲も、誰かが撮ったオリオン大星雲も、それらは皆「オリオン大星雲」の姿なのです。そしてさらに幸いなことに、最新の画像処理ソフトウェアは「異なる機材・異なる場所・異なる撮影者が撮影した天体の画像」を、比較的簡単な画像処理プロセスで一つに「インテグレーション(統合して一つの画像にまとめる)」が可能です。

TASCの最大のコンセプトは、さまざまな人、さまざまな機材、さまざまな場所で撮影された膨大な天体の情報を、多くの人でシェアできる世界を実現することです。ごく微弱な天体の光であっても、数多くの画像を重ねるほどに、これまで見せてくれなかった新しい姿を見せてくれます。ひとりなら1年かかるような撮影プロジェクトも、多くの人の力を合わせれば、もっと短時間で実現できます。天体写真ファンの力を結集して、宇宙の姿をより美しく描き出そうではありませんか!

自分で撮影しなくても、天体写真を楽しめる

TASCのもう一つのコンセプトは、天体の撮影プロセスと画像処理プロセスの分離です。天体の撮影は大変な「仕事」です。空の暗い良い条件の、晴れる場所に行かなくてはならない。撮影する機材をきちんと調整してセットアップし、複雑な撮影プロセスを正確に実行しなくてはならない。活動時間は当然「夜」になってしまう。高齢者はもちろんのこと、若い人にとっても、体力的にとても大変なことです。

この撮影プロセスそのものも、天体写真の楽しみの一つなのですが、天体写真においては撮影以降の「画像処理プロセス」も非常に大きな比重を占めるものになっています。微弱な天体からの情報を、いかに美しく表現するかという課題に、個人の技術とセンスの両方を駆使して取り組むことは、現代の天体写真の大きなテーマであるといえるでしょう。

さらに、もっとカジュアルに、画像処理ソフトウェアの力を借りて、手軽に宇宙の姿を美しく表現することも可能になってきました。「名人芸」が必要のない世界でも「やはり宇宙は不思議で美しい」のです。良い条件の空で一定水準以上の機材を使用した撮影リザルトがあれば、特に高度なことをしなくても、宇宙の姿を楽しむことができるのです。

TASCは、エクストリームな天体写真を指向する人だけのものではありません。さまざまな指向を持った人たちに「不思議で美しい宇宙の姿」を楽しんでもらえるサービスでありたいと考えています。

誰がやっても同じプロセスは、誰かが一度だけやればよい

TASCで提供される画像は、個別のサブフレーム(インテグレーション前の素材画像)だけでなく、リニア処理(インテグレーション、カラー合成、色合わせ、カブリ補正、BXTなど)を施したものもシェアします。これらのリニア処理は、現在の天体画像処理ソフトウェアを使用すれば「誰がやっても(ほぼ)同じ」結果が得られる処理(その割には面倒で多くのコンピューターリソースと時間を消費します)で、一人一人が別々にやる意味はほとんどないケースが大半です。誰がやっても同じになる面倒な処理は極力誰かが1回やるだけですませて結果をシェアするのも、TASCの大きなコンセプトです。

まず、天リフが所有している天体画像をシェアしていきます

とはいえ、先は長いです。まず第一歩として、天文リフレクションズが所有する天体撮影画像をシェアすることから始めます。2026年4月時点で「リコリモ」の口径50cm望遠鏡で撮影されたリザルトが43対象総露光112時間分、チリの口径12.5cm望遠鏡で撮影されたリザルトが16対象960時間分ありますが、まずこれらをシェアします。いずれも、リモート望遠鏡で最高レベルの空の暗い場所で撮影されたものです。

同時に、リモート望遠鏡を使用した新規のリザルト撮影を並行して進めていきます。さらに「コンテンツパートナー制度」を開始し、すでに多くのリザルトを多く所有されている方からリザルトを「仕入れ」ることで、シェア可能な画像を増やしていく計画です。

「シェア」によって一ケタ低価格化

TASCは有料のサービスです。基本方針として、撮影機材原価の1/10程度の価格設定としています。例えば、使用料が1時間1万円のリモート望遠鏡を使用する場合(*)、その結果得られたリザルトは1000円程度の価格設定となります。

(*)厳密には望遠鏡の利用時間と可能な露光時間は一致しません。望遠鏡利用時間の50%〜80%が露光時間になります。撮影機材原価は露光時間ベースでのカウントです。

この単価設定は、サービスを維持する上でも利用者の費用感の上でも、まずまず妥当な線(*)だと考えています。将来は予測できませんが、当面はこの方針で進める予定です。

(*)この価格設定はトライアルサービスである「TASC-onリコリモ(1期)」の設定と同じで、アンケートでは78%の方が適切だったと回答されています。

サービスのインフラは「リコリモモール」を使用します

課金業務の軽減と利用者様の利便性向上のため、サービスのインフラとして現在開発中の「リコリモモール」を使用し、そちらに天リフが「出店」する形でサービスを提供します。詳細は「TASC利用ガイド」をご参照ください。