みなさんこんにちは!

天リフで募集した「目指せ、みんなで100時間!!」プロジェクトですが、全国から15作品、計60時間分の撮影画像が集まりました。編集部で位置合わせしてコンポジットした最終結果をご報告したいと思います。

結論を一言で言うと「大 正 義 露 出 時 間 !」です!!



【特別企画】目指せみんなで総露出100時間!ディープスカイ共同撮影プロジェクト

最終リザルト

では早速ですが、最終リザルト画像を見ていきましょう。

お題1.勾玉星雲とぎょしゃ座レムナントsh2-240

クリックで等倍画像が表示されます。

まずは135mmコースのお題、勾玉星雲と超新星残骸sh2-240です。8名の方の総露出33.2時間の画像のコンポジットです。半分はブロードバンドのRGB画像、半分が何らかの星雲強調フィルターが使用されています。

お題の画角より少し広く、一部領域は全員の画像が重なっておらず少し枠が見えてしまっていますが、なかなか素晴らしい仕上がりではないでしょうか。sh2-240をもうムリナントとは呼ばせない!的な^^

詳細は後述しますが、8枚の画像を単純に(同じ比率で)加算平均して、少しだけ強調をかけています。

お題2.おうし座分子雲NGC1333付近

クリックで等倍画像が表示されます。

次は400mmコース。IC348からNGC1333付近です。同じく、7名の方の総露出時間27時間の画像を単純に加算平均して、少しだけ強調をかけています。1つだけ弱めの光害カットフィルター(LPS-D1)が使用されていますが、ほぼRGBブロードバンドです。こちらもかなり素晴らしい。露出時間はやはり大正義でした!

応募画像の詳細

処理概要

応募画像について、天リフ編集部で以下の処理を行いました。

  1. 各画像をPSのレイヤーとし位置合わせ
  2. 単純加算平均と加重平均の2つの方法でコンポジット
  3. コンポジット画像をトリミングし軽く強調

位置合わせの追い込みをパペットワープで行いましたが、精度があまり良くないのがかなり気になっています。PixInsightのようなソフトを使用するべきだったかもしれません。

2.の加重平均コンポジットでは、使用した光学系の「口径の二乗」を元に重み付けを行っています。これらの重ね合わせた画像も最終画像のpsdファイルにレイヤーとして入れています。筆者の目からは単純加算平均の方がよりよい結果であると感じましたが、ぜひご自分の眼で確認してみてください。

3.の強調は、camera rawで露出・コントラスト・テクスチャ・明瞭度・彩度を少しいじっただけです。基本的には「いじらなくてもほぼ十分なクオリティ」ですが、いろいろとテクニックを駆使すれば、もっと派手に仕上げることも可能だと思います。30時間の露出時間の効果でノイズ処理は不要なレベル。やりたい放題強調してみてください^^

全画像部分切り出し比較・中望遠コース

ギタギタに強調したNo99の画像(編集部撮影)がちょっとお恥ずかしい^^;;;

中望遠コースの全作品と重ね合わせ画像の、勾玉星雲付近の等倍切り出し画像を並べてみました。応募画像はフィルターなどの条件も異なり、実に様々な個性がありますが、平均化した画像がやはり一番良いクオリティです。

個別に見ると星像が小さく見えるNo7やNo10の解像感に対して、平均化した画像はややボテッとしてしまっています。平均化することによってディテールが悪い方に引きずられるということはやはりあるようです。

しかし、カラーバランスや星像の形状、星の色の表現などは、平均化した画像が一番優れているように思います。

特にNo9の画像の存在は特筆です。総露出時間7.5分でほとんど強調されていない画像なのですが、この画像が「短秒露出画像」の役割を果たすことで、いい感じで輝星の肥大を抑制し「星の芯」を見せる効果となりました。

一つの懸念として「重ね合わせた方が悪くなる」こともあるかも?と思っていましたが、それは全くの杞憂でした。どの画像よりも、重ね合わせ画像の方が間違いなくハイクオリティです。多数決というのは、なかなかよいシステムではないでしょうか。

全画像等倍切り出し比較・望遠コース

こちらは望遠コース、IC348付近の等倍切り出し画像の比較です。明るいF値でノイズを抑えやすい中望遠と違って、長焦点の場合は4時間露光してもノイズの影響がかなり残ってしまいますが、全画像を平均すればほぼノイズレスになりました。これは素晴らしい。「大 正 義 露 出 時 間」が見事に発動しました。

また、輝星のハロが平均化されてとても自然な形状になっているのにも注目。「様々な機材」を平均化した効果です。一人で同じ機材で撮っている限りは、いくら露出を長くしても解決できない事象でしょう。

やりすぎのNo98編集部画像が・・・^^;;; No13とNo8はさすがの安定感ですね!No11は痛恨の構図のミスだったのですが、折角なのでお願いしてご応募いただきました。

もうひとつ。カラーバランスの平均化をみてみましょう。上の画像は、全体画像を彩度強調したもの。この対象のように、視野全体に広がった分子雲は、どれがかぶりでどれが本物なのか判別するのが難しく、つい「実際にない」補正や強調をやってしまいがちなのですが、平均化することでそういったエラーも平準化され、より妥当性のある画像になったのではないでしょうか(*)。

(*)もちろん、突出して素晴らしい画像が全体に埋もれてしまうということは避けられませんが。

応募画像リスト

全画像をレイヤー化した*.psdファイルは以下からダウンロードできます。サイズが巨大なのでパケ死にご注意ください。こちらのファイルはご自分でいろいろ処理してブログ等にアップしていただいて問題ありません。ライセンス形態はクリエイティブ・コモンズの「CC BY-SA」とします(*)。 画像中にこの記事のURLと「#みん100プロジェクト」の文字を入れるようにお願いします。ファイル中にテキストのレイヤーも入っていますのでそのまま使用いただければOKです。

お題1.中望遠コース(135mm前後)・全画像をレイヤー化(psd形式:511MB)



お題2.望遠コース(400mm前後)・全画像をレイヤー化(psd形式:730MB)

(*)「作品を複製、頒布、展示、実演を行うにあたり、著作権者の表示を要求し、作品を改変・変形・加工してできた作品についても、元になった作品と同じライセンスを継承させた上で頒布を認める」

 

応募画像の詳細データ(簡易版)。フル版は以下の*.xlsファイルを参照ください。

応募画像リスト(xls形式)

左)エントリNo3のnabeさんの撮影システム。AZ-GTiの赤道儀モードにシグマの135mmF1.8。右)エントリNo9のmakoto-nさんの撮影システム。ペンタックスK-5にFA77mmF1.8Limited、赤道儀はスカイメモS。

今後の課題とアクション

今回のような「共同撮影」を行っていく上での課題を簡単にまとめてみました。

より正確な位置合わせ

多数枚を平均化することで少々の位置合わせ誤差は丸められてしまうのですが、位置合わせが正確でないために、ところどころ星がいびつになってしまったり、精細度が低下しているように思えます。周辺像の形状が光学系によって違っているとか難しい要素もあるのですが、画像をストレッチして自動で位置合わせできるツールの活用は必須に近いでしょう。何よりも手作業で位置合わせするのはなかなか時間がかかります^^;;;

加重平均に意味はあるか

これはなかなか難しい問題だと思いますが、今回の結果だけを見ると、ややこしい補正をするよりも単純に加算平均する方が、背景の光害かぶりや光学系の特性の違い、処理者の感覚の違いを平準化する意味でよい結果となったと思います。

「露出時間7.5分」の画像の存在も良い方向に作用しました。条件をある程度揃えた場合は加重平均するべきだと思いますが(極端な例では、1人で同じ機材で撮った場合など)、単純平均ならではの効果もある、ということはいえるでしょう。

16bit画像がいいのか8bit画像で十分なのか

理想的には階調が失われにくい16bit画像をコンポジットするべきですが、8bitのjpeg画像でもコンポジットの効果は圧倒的でした(*)。

(*)発案者のお一人である津村さんが「jpegでええんちゃうの?」と仰ったのはさすがの慧眼。

私見ですが、共同撮影には大きく2つの方向性がある気がします。一つは今回のように、最終画像を単純に加算平均する方法。この方法は個人差や撮影条件、光学系の差異を最も適切に平均化してくれるといえます。この場合では、8bit画像で十分ではないかと思います。

もう一つは、徹底して高品質の素材画像を追求する方向。できるだけ撮影条件を揃えて、リニアな16bit素材データを持ち寄ってコンポジットし、強調処理はコンポジット後に行う方法です。属人性や機材特性の平均化といった「単純平均ならではのメリット」を期待しなくてもいい場合は、こちらの方がよりよい画像を得ることができる気がします。

このあたり、今後の多くの方の検討と試行によって、より最適な方法が明らかになってくるものと思います。当面、天リフの「みん100」では、前者のアプローチをとろうと思います。

まとめ

いかがでしたか?

「露出時間は長いほどよい」という「大 正 義 露 出 時 間 !」をひしと感じる結果になりました。

現実的に「共同撮影」というスキームをより効率良く・面白くするためには、まだまだ考えないといけないことがあることもわかりました。そこで、今回募集した2つの「お題」については、今後も募集を継続し、さらに参加者が増えた時点で適宜リザルトを更新していきたいと思います。

さらに、新たに「お題」をいくつか追加したいと思います。135mm前後・400mm前後に加えて、800mm以上のコースを加えて、3つの対象を設定し、もう少し長い募集期間を設けます。「ここを撮ってみたい」というテーマがあれば、ぜひこの記事のコメントで御提案ください!

共同撮影の目指すところは「最高のクオリティの天体写真」だけではなく、「限られた時間の中でいかに満足度を最大にするか」にあると思います。露出時間は長い方が正義ですが、一人で頑張りすぎる必要もありません。今回はお題がガチガチだったので平均露出時間が4時間という高い変態度でしたが、10分とか15分の露出で気楽に参加できるようなテーマ設定(長時間露光禁止とか^^;;)も考えたいと思います!

最後になりましたが、今回のプロジェクトにご参加いただいた方々に心から御礼を申し上げます。ありがとうございました!!

追記1/19)

海外の凄い作例がありました。132人のデータのコンポジットです。解像感が凄すぎます。M82のHαジェットのさらに外側に双曲状のハロが見えていたり、淡い分子雲の描写も凄い、M81の伴銀河が鮮やかに分離、暗黒帯のディテールも超絶。これは完全に負けているというかアプローチが根本的に違うのかもしれません^^;;(素材画像レベルで132人分のデータの中から良いところ取りをしていたりするのでしょうか)。

地上からの撮影に夢を与える作品ですね!

https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2020/01/fc6927a4cd7fc6f068de9eb5d3ae4aff-1024x538.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2020/01/fc6927a4cd7fc6f068de9eb5d3ae4aff-150x150.jpg編集部天体写真みなさんこんにちは! 天リフで募集した「目指せ、みんなで100時間!!」プロジェクトですが、全国から15作品、計60時間分の撮影画像が集まりました。編集部で位置合わせしてコンポジットした最終結果をご報告したいと思います。 結論を一言で言うと「大 正 義 露 出 時 間 !」です!! https://reflexions.jp/tenref/orig/2019/11/28/9851/ 最終リザルト では早速ですが、最終リザルト画像を見ていきましょう。 お題1.勾玉星雲とぎょしゃ座レムナントsh2-240 まずは135mmコースのお題、勾玉星雲と超新星残骸sh2-240です。8名の方の総露出33.2時間の画像のコンポジットです。半分はブロードバンドのRGB画像、半分が何らかの星雲強調フィルターが使用されています。 お題の画角より少し広く、一部領域は全員の画像が重なっておらず少し枠が見えてしまっていますが、なかなか素晴らしい仕上がりではないでしょうか。sh2-240をもうムリナントとは呼ばせない!的な^^ 詳細は後述しますが、8枚の画像を単純に(同じ比率で)加算平均して、少しだけ強調をかけています。 お題2.おうし座分子雲NGC1333付近 次は400mmコース。IC348からNGC1333付近です。同じく、7名の方の総露出時間27時間の画像を単純に加算平均して、少しだけ強調をかけています。1つだけ弱めの光害カットフィルター(LPS-D1)が使用されていますが、ほぼRGBブロードバンドです。こちらもかなり素晴らしい。露出時間はやはり大正義でした! 応募画像の詳細 処理概要 応募画像について、天リフ編集部で以下の処理を行いました。 各画像をPSのレイヤーとし位置合わせ 単純加算平均と加重平均の2つの方法でコンポジット コンポジット画像をトリミングし軽く強調 位置合わせの追い込みをパペットワープで行いましたが、精度があまり良くないのがかなり気になっています。PixInsightのようなソフトを使用するべきだったかもしれません。 2.の加重平均コンポジットでは、使用した光学系の「口径の二乗」を元に重み付けを行っています。これらの重ね合わせた画像も最終画像のpsdファイルにレイヤーとして入れています。筆者の目からは単純加算平均の方がよりよい結果であると感じましたが、ぜひご自分の眼で確認してみてください。 3.の強調は、camera rawで露出・コントラスト・テクスチャ・明瞭度・彩度を少しいじっただけです。基本的には「いじらなくてもほぼ十分なクオリティ」ですが、いろいろとテクニックを駆使すれば、もっと派手に仕上げることも可能だと思います。30時間の露出時間の効果でノイズ処理は不要なレベル。やりたい放題強調してみてください^^ 全画像部分切り出し比較・中望遠コース 中望遠コースの全作品と重ね合わせ画像の、勾玉星雲付近の等倍切り出し画像を並べてみました。応募画像はフィルターなどの条件も異なり、実に様々な個性がありますが、平均化した画像がやはり一番良いクオリティです。 個別に見ると星像が小さく見えるNo7やNo10の解像感に対して、平均化した画像はややボテッとしてしまっています。平均化することによってディテールが悪い方に引きずられるということはやはりあるようです。 しかし、カラーバランスや星像の形状、星の色の表現などは、平均化した画像が一番優れているように思います。 特にNo9の画像の存在は特筆です。総露出時間7.5分でほとんど強調されていない画像なのですが、この画像が「短秒露出画像」の役割を果たすことで、いい感じで輝星の肥大を抑制し「星の芯」を見せる効果となりました。 一つの懸念として「重ね合わせた方が悪くなる」こともあるかも?と思っていましたが、それは全くの杞憂でした。どの画像よりも、重ね合わせ画像の方が間違いなくハイクオリティです。多数決というのは、なかなかよいシステムではないでしょうか。 全画像等倍切り出し比較・望遠コース こちらは望遠コース、IC348付近の等倍切り出し画像の比較です。明るいF値でノイズを抑えやすい中望遠と違って、長焦点の場合は4時間露光してもノイズの影響がかなり残ってしまいますが、全画像を平均すればほぼノイズレスになりました。これは素晴らしい。「大 正 義 露 出 時 間」が見事に発動しました。 また、輝星のハロが平均化されてとても自然な形状になっているのにも注目。「様々な機材」を平均化した効果です。一人で同じ機材で撮っている限りは、いくら露出を長くしても解決できない事象でしょう。 もうひとつ。カラーバランスの平均化をみてみましょう。上の画像は、全体画像を彩度強調したもの。この対象のように、視野全体に広がった分子雲は、どれがかぶりでどれが本物なのか判別するのが難しく、つい「実際にない」補正や強調をやってしまいがちなのですが、平均化することでそういったエラーも平準化され、より妥当性のある画像になったのではないでしょうか(*)。 (*)もちろん、突出して素晴らしい画像が全体に埋もれてしまうということは避けられませんが。 応募画像リスト 全画像をレイヤー化した*.psdファイルは以下からダウンロードできます。サイズが巨大なのでパケ死にご注意ください。こちらのファイルはご自分でいろいろ処理してブログ等にアップしていただいて問題ありません。ライセンス形態はクリエイティブ・コモンズの「CC BY-SA」とします(*)。 画像中にこの記事のURLと「#みん100プロジェクト」の文字を入れるようにお願いします。ファイル中にテキストのレイヤーも入っていますのでそのまま使用いただければOKです。 お題1.中望遠コース(135mm前後)・全画像をレイヤー化(psd形式:511MB) お題2.望遠コース(400mm前後)・全画像をレイヤー化(psd形式:730MB) (*)「作品を複製、頒布、展示、実演を行うにあたり、著作権者の表示を要求し、作品を改変・変形・加工してできた作品についても、元になった作品と同じライセンスを継承させた上で頒布を認める」   応募画像の詳細データ(簡易版)。フル版は以下の*.xlsファイルを参照ください。 応募画像リスト(xls形式) 今後の課題とアクション 今回のような「共同撮影」を行っていく上での課題を簡単にまとめてみました。 より正確な位置合わせ 多数枚を平均化することで少々の位置合わせ誤差は丸められてしまうのですが、位置合わせが正確でないために、ところどころ星がいびつになってしまったり、精細度が低下しているように思えます。周辺像の形状が光学系によって違っているとか難しい要素もあるのですが、画像をストレッチして自動で位置合わせできるツールの活用は必須に近いでしょう。何よりも手作業で位置合わせするのはなかなか時間がかかります^^;;; 加重平均に意味はあるか これはなかなか難しい問題だと思いますが、今回の結果だけを見ると、ややこしい補正をするよりも単純に加算平均する方が、背景の光害かぶりや光学系の特性の違い、処理者の感覚の違いを平準化する意味でよい結果となったと思います。 「露出時間7.5分」の画像の存在も良い方向に作用しました。条件をある程度揃えた場合は加重平均するべきだと思いますが(極端な例では、1人で同じ機材で撮った場合など)、単純平均ならではの効果もある、ということはいえるでしょう。 16bit画像がいいのか8bit画像で十分なのか 理想的には階調が失われにくい16bit画像をコンポジットするべきですが、8bitのjpeg画像でもコンポジットの効果は圧倒的でした(*)。 (*)発案者のお一人である津村さんが「jpegでええんちゃうの?」と仰ったのはさすがの慧眼。 私見ですが、共同撮影には大きく2つの方向性がある気がします。一つは今回のように、最終画像を単純に加算平均する方法。この方法は個人差や撮影条件、光学系の差異を最も適切に平均化してくれるといえます。この場合では、8bit画像で十分ではないかと思います。 もう一つは、徹底して高品質の素材画像を追求する方向。できるだけ撮影条件を揃えて、リニアな16bit素材データを持ち寄ってコンポジットし、強調処理はコンポジット後に行う方法です。属人性や機材特性の平均化といった「単純平均ならではのメリット」を期待しなくてもいい場合は、こちらの方がよりよい画像を得ることができる気がします。 このあたり、今後の多くの方の検討と試行によって、より最適な方法が明らかになってくるものと思います。当面、天リフの「みん100」では、前者のアプローチをとろうと思います。 まとめ いかがでしたか? 「露出時間は長いほどよい」という「大 正 義 露 出 時 間 !」をひしと感じる結果になりました。 現実的に「共同撮影」というスキームをより効率良く・面白くするためには、まだまだ考えないといけないことがあることもわかりました。そこで、今回募集した2つの「お題」については、今後も募集を継続し、さらに参加者が増えた時点で適宜リザルトを更新していきたいと思います。 さらに、新たに「お題」をいくつか追加したいと思います。135mm前後・400mm前後に加えて、800mm以上のコースを加えて、3つの対象を設定し、もう少し長い募集期間を設けます。「ここを撮ってみたい」というテーマがあれば、ぜひこの記事のコメントで御提案ください! 共同撮影の目指すところは「最高のクオリティの天体写真」だけではなく、「限られた時間の中でいかに満足度を最大にするか」にあると思います。露出時間は長い方が正義ですが、一人で頑張りすぎる必要もありません。今回はお題がガチガチだったので平均露出時間が4時間という高い変態度でしたが、10分とか15分の露出で気楽に参加できるようなテーマ設定(長時間露光禁止とか^^;;)も考えたいと思います! 最後になりましたが、今回のプロジェクトにご参加いただいた方々に心から御礼を申し上げます。ありがとうございました!! 追記1/19) 海外の凄い作例がありました。132人のデータのコンポジットです。解像感が凄すぎます。M82のHαジェットのさらに外側に双曲状のハロが見えていたり、淡い分子雲の描写も凄い、M81の伴銀河が鮮やかに分離、暗黒帯のディテールも超絶。これは完全に負けているというかアプローチが根本的に違うのかもしれません^^;;(素材画像レベルで132人分のデータの中から良いところ取りをしていたりするのでしょうか)。 地上からの撮影に夢を与える作品ですね! https://twitter.com/Lambda86514703/status/1218413461362733058編集部発信のオリジナルコンテンツ