星ナビ2019年3月号ご紹介
アストロアーツHPで、星ナビ2019年3月号の内容が告知されています。発売は2月5日火曜日です。
目次
今月の内容は!?
2月後半に「はやぶさ2」が初のタッチダウンに挑戦。ミッションを予習しておきましょう。「ラッキーイメージング」連載2回目は大量コンポジットと良像選別法を解説します。注目の岩本彗星ハイライト情報もあり。
アストロアーツ・月刊星ナビ 2019年3月号
http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/10465_hoshinavi
表紙
■獲物をつかめ!「はやぶさ2」いざ着陸へ 解説/中野太郎)
連載「はやぶさ2ミッションレポート」、#6は大増8ページ。2/18にいよいよリュウグウへの一回目の着陸運用(タッチダウン)」が行われます。その詳細と、それ以降から2019年末までの4回のミッションの解説。
リュウグウに到着以来、いくつもの苦難の真っ最中にある「はやぶさ2」ですが「何があっても手ぶらでは帰らない」という体制の中、着々とプロジェクトが進行中。岩だらけのリュウグウに無事タッチダウンはできるのか?!
全ページに上坂浩光監督の「リュウグウパック」のCG映像がちりばめられています。この「リュウグウパック」は今回のミッションと並行して制作され、日本各地のプラネタリウムに逐次提供されるもの。記事末には現在上映中の上映館のリストがあります。
■Deepな天体写真「ラッキーイメージング2・撮影とコンポジットの実際」 画像・解説/宇都正明
連載第2回、日本を代表する天体写真家のお一人である宇都正明さんの「ラッキーイメージング」講座。「オートガイド不要」「露出はできれば1〜2秒くらいで」「最低限200枚(の良像コマ)」「悪い画像は捨てる前提で大量に撮る」「撮影コマ数1000枚は普通」。これまでの天体写真の手法とはずいぶんと違います。
今回の読みどころは「1000枚のコマをいかに選別するか」の実践的手順とノウハウ。ソフトが示すいくつかの評価指標で画像を「足切り」して、最後は「目視」で厳選。その苦労に見合う効果を示す作例と比較画像の数々。
まさに「ディープ」。半年後には「○○さんは1万枚も撮るそうです。自分は(たった)1000枚なので、○○さんの1/10の変態度ですw」という発言がマニア界隈で散見されるようになるかも^^
個人的には「6秒露出」でも「ラッキー」と「アンラッキー」に結構な差があることを示す作例画像が印象的でした。そうか、6秒でも意味はあるのか。ますますやりたくなってきました(実はまだやっていない^^;;)
■ツインドームで有楽町に80年ぶりの星空がよみがえる(レポート/松岡義一)
「有楽町」に誕生したコニカミノルタの3つ目の「直営プラネタリウム」。「演劇形式」の生解説など、既成のプラネタリウムの概念を覆す「DOME 1」、「従来型」ではあるものの、最新の投影機と「ペアシート」などの斬新なアメニティ空間とエンターテイメントを提供する「DOME2」。
これからのプラネタリウム文化のあり方を問い直し、歴史を踏まえつつ新しい解を提示した、「コニカミノルタプラネタリア TOKYO」のレポートです。これは是非行かねばなりません!
KONICA MINOLTA PLANETARIA TOKYO
https://planetarium.konicaminolta.jp/planetariatokyo/
◎広告ピックアップ
今月は一つだけ。いよいよ「アレ」が「近日発売」のようです。「アレ」が出たら界隈はざわつくこと間違いなし。小さい枠ですから見逃さないように!これは発売日まで自粛しておきます。本誌を手にされたら、ぜひ探してみてくださいね!(*)
(*)ちなみに原稿執筆時点ではこの件はまだどこにも出ていないようです。
◎天リフ独断ピックアップ
■2019年に起こる小惑星による恒星食 解説/早水 勉
「星食」といえば、昔は惑星や明るい星の食や、月の縁をかすめる接食が観測の定番でしたが、観測技術が進歩し数多くの恒星の位置と小惑星の精密な軌道が計算されている現在では、アマチュアによる「小惑星による恒星食」が大きな成果を上げているそうです。
しかし凄いです。2018年の1年間で、これほどまでに小惑星の形状が明らかになるほどの精密な観測がされているとは・・この分野、これからもっと観測者も観測例も、そして学問的成果も増えてくるのではないでしょうか。
ネットよ今夜もありがとう
今月は「気まぐれ日記」のSUGIさんと「八王子の星空」のtakiさんです!
「八王子の星空」は「プライムフォーカス・銀太」や「ヨーク式赤道儀」で天リフでもたびたびピックアップさせていただきました(ありがとうございます)。「気まぐれ日記」は筆者は今回初見でした!takiさんは岡山アストロクラブ・東葛星見隊で活動されているそうです。
星ナビギャラリー
今月のトップ下「最優秀枠」は、12月14/15の晩の46Pウィルタネン彗星。軌道平面を真横から見た一直線のアンチテイル。いつもながらSさんの作品は超絶!
今月も傑作揃いですが、個人的イチオシはYさんの惑星状星雲でしょうか。Lが0.5秒の3836枚弱って・・・頭おかしい(褒め言葉)。ラッキーイメージングの究極じゃないですか。SさんのNGC1333の色も素晴らしい。「あっ。やっぱりSさんだ」といつも思います。
銀ノ星「キカイのカタチ」
野辺山高原に放置された1台の「ダイハツ・タフト」。執筆者の青春時代の思いが(たぶん)同世代の筆者にも沁みます。いいですねえ、フィルムのモノクロ、そして玉ボケ。
買う買う大作戦
天リフでもピックアップした「クリップフレーム ソフトフィルターキット」が紹介されています。来月号では、工作の仕方や作例画像も紹介予定だそうです。
■エーゲ海の風-第6回「星座の原型を伝えるホメロスとヘシオドス(前編)」 水先案内人/早水 勉
紀元前8世紀の古代ギリシャの詩人ホメロスとヘシオドス。世界最古の文学作品と歴史、天文学の交差点。
ステラナビゲータで当時の冬至の(^^;)星空を再現してみました。
星が小さくてよく見えないのですが(すみません)、なんか微妙に現在と比べて違いますね。そう、紀元前800年、2800年前は「歳差」による違いがはっきり違和感と感じられるほどの昔なのです(*)。
(*)その650年ほど後、ギリシャのヒッパルコスは、月食の観測から歳差の存在を発見していたというのもまたすごい話です。
筆者は残念ながら歴史は不勉強で良く知らなかったのですが、こういうことと照らして考えてみると、この連載に書かれている内容に対する興味が倍増しました。過去分もふくめてじっくり見返してみたいと思います。
ちなみに・・・余談ですが^^;;
ステラナビゲータで再現した西暦15000年の冬至の深夜。地点は日本ですよ。なんと!いて座が空高く南中しています。え?季節が逆じゃないの?そう、これも歳差によるもの。不勉強の二乗ながら、歳差のことは知っていても歳差の周期(約2.6万年)で星空の四季も1周することを知りませんでした!(*)
(*)ちなみに、歳差に関係なく(章動や極運動による揺れを除いて)黄道は天球に対しては不変であることにも今回気がつきました・・・
まとめ
いかがでしたか?
この連載を始めて以来、毎月星ナビをじっくり読むのが楽しみになりました。ネットサイトを運営している筆者が言うのも何ですが、ネットは気楽に読める(流せる)反面、紙の(というよりもきちんと構成・レイアウトされたドキュメント)を、「読み通す」という意図を持って読むのは、思わぬ発見があり、脳にとってもすごくいい刺激になります(*)。
(*)ネットの場合は記事を見つけた時点で「発見」って思っちゃうんでしょうね。記事の中にある、「ぱっと見では気がつかないこと」を「発見」するのが、紙の本を見る楽しみかもしれません。逆にネットでは「ぱっと見で見えないこと」は流されるだけなので、極力排除しなくてはなりません。
毎日一度は天文リフレクションズ。そして毎月5日は天文雑誌!4月号も楽しみです!
アストロアーツ・月刊星ナビ 2019年3月号
http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/10465_hoshinavi
※アストロアーツ様より告知文・内容サンプル画像の転載許可をいただいています。
天文ガイドも合わせて読みたいですね!! https://reflexions.jp/tenref/orig/2019/02/02/7862/https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2018/12/71qXTZptYkL.jpghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2018/12/71qXTZptYkL-150x150.jpg雑誌・書籍アストロアーツHPで、星ナビ2019年3月号の内容が告知されています。発売は2月5日火曜日です。 今月の内容は!? 2月後半に「はやぶさ2」が初のタッチダウンに挑戦。ミッションを予習しておきましょう。「ラッキーイメージング」連載2回目は大量コンポジットと良像選別法を解説します。注目の岩本彗星ハイライト情報もあり。 アストロアーツ・月刊星ナビ 2019年3月号 http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/10465_hoshinavi 表紙 ■獲物をつかめ!「はやぶさ2」いざ着陸へ 解説/中野太郎) 連載「はやぶさ2ミッションレポート」、#6は大増8ページ。2/18にいよいよリュウグウへの一回目の着陸運用(タッチダウン)」が行われます。その詳細と、それ以降から2019年末までの4回のミッションの解説。 リュウグウに到着以来、いくつもの苦難の真っ最中にある「はやぶさ2」ですが「何があっても手ぶらでは帰らない」という体制の中、着々とプロジェクトが進行中。岩だらけのリュウグウに無事タッチダウンはできるのか?! 全ページに上坂浩光監督の「リュウグウパック」のCG映像がちりばめられています。この「リュウグウパック」は今回のミッションと並行して制作され、日本各地のプラネタリウムに逐次提供されるもの。記事末には現在上映中の上映館のリストがあります。 ■Deepな天体写真「ラッキーイメージング2・撮影とコンポジットの実際」 画像・解説/宇都正明 連載第2回、日本を代表する天体写真家のお一人である宇都正明さんの「ラッキーイメージング」講座。「オートガイド不要」「露出はできれば1〜2秒くらいで」「最低限200枚(の良像コマ)」「悪い画像は捨てる前提で大量に撮る」「撮影コマ数1000枚は普通」。これまでの天体写真の手法とはずいぶんと違います。 今回の読みどころは「1000枚のコマをいかに選別するか」の実践的手順とノウハウ。ソフトが示すいくつかの評価指標で画像を「足切り」して、最後は「目視」で厳選。その苦労に見合う効果を示す作例と比較画像の数々。 まさに「ディープ」。半年後には「○○さんは1万枚も撮るそうです。自分は(たった)1000枚なので、○○さんの1/10の変態度ですw」という発言がマニア界隈で散見されるようになるかも^^ 個人的には「6秒露出」でも「ラッキー」と「アンラッキー」に結構な差があることを示す作例画像が印象的でした。そうか、6秒でも意味はあるのか。ますますやりたくなってきました(実はまだやっていない^^;;) ■ツインドームで有楽町に80年ぶりの星空がよみがえる(レポート/松岡義一) 「有楽町」に誕生したコニカミノルタの3つ目の「直営プラネタリウム」。「演劇形式」の生解説など、既成のプラネタリウムの概念を覆す「DOME 1」、「従来型」ではあるものの、最新の投影機と「ペアシート」などの斬新なアメニティ空間とエンターテイメントを提供する「DOME2」。 これからのプラネタリウム文化のあり方を問い直し、歴史を踏まえつつ新しい解を提示した、「コニカミノルタプラネタリア TOKYO」のレポートです。これは是非行かねばなりません! KONICA MINOLTA PLANETARIA TOKYO https://planetarium.konicaminolta.jp/planetariatokyo/ ◎広告ピックアップ 今月は一つだけ。いよいよ「アレ」が「近日発売」のようです。「アレ」が出たら界隈はざわつくこと間違いなし。小さい枠ですから見逃さないように!これは発売日まで自粛しておきます。本誌を手にされたら、ぜひ探してみてくださいね!(*) (*)ちなみに原稿執筆時点ではこの件はまだどこにも出ていないようです。 ◎天リフ独断ピックアップ ■2019年に起こる小惑星による恒星食 解説/早水 勉 「星食」といえば、昔は惑星や明るい星の食や、月の縁をかすめる接食が観測の定番でしたが、観測技術が進歩し数多くの恒星の位置と小惑星の精密な軌道が計算されている現在では、アマチュアによる「小惑星による恒星食」が大きな成果を上げているそうです。 しかし凄いです。2018年の1年間で、これほどまでに小惑星の形状が明らかになるほどの精密な観測がされているとは・・この分野、これからもっと観測者も観測例も、そして学問的成果も増えてくるのではないでしょうか。 ネットよ今夜もありがとう 今月は「気まぐれ日記」のSUGIさんと「八王子の星空」のtakiさんです! 「八王子の星空」は「プライムフォーカス・銀太」や「ヨーク式赤道儀」で天リフでもたびたびピックアップさせていただきました(ありがとうございます)。「気まぐれ日記」は筆者は今回初見でした!takiさんは岡山アストロクラブ・東葛星見隊で活動されているそうです。 星ナビギャラリー 今月のトップ下「最優秀枠」は、12月14/15の晩の46Pウィルタネン彗星。軌道平面を真横から見た一直線のアンチテイル。いつもながらSさんの作品は超絶! 今月も傑作揃いですが、個人的イチオシはYさんの惑星状星雲でしょうか。Lが0.5秒の3836枚弱って・・・頭おかしい(褒め言葉)。ラッキーイメージングの究極じゃないですか。SさんのNGC1333の色も素晴らしい。「あっ。やっぱりSさんだ」といつも思います。 銀ノ星「キカイのカタチ」 野辺山高原に放置された1台の「ダイハツ・タフト」。執筆者の青春時代の思いが(たぶん)同世代の筆者にも沁みます。いいですねえ、フィルムのモノクロ、そして玉ボケ。 買う買う大作戦 天リフでもピックアップした「クリップフレーム ソフトフィルターキット」が紹介されています。来月号では、工作の仕方や作例画像も紹介予定だそうです。 ■エーゲ海の風-第6回「星座の原型を伝えるホメロスとヘシオドス(前編)」 水先案内人/早水 勉 紀元前8世紀の古代ギリシャの詩人ホメロスとヘシオドス。世界最古の文学作品と歴史、天文学の交差点。 ステラナビゲータで当時の冬至の(^^;)星空を再現してみました。 星が小さくてよく見えないのですが(すみません)、なんか微妙に現在と比べて違いますね。そう、紀元前800年、2800年前は「歳差」による違いがはっきり違和感と感じられるほどの昔なのです(*)。 (*)その650年ほど後、ギリシャのヒッパルコスは、月食の観測から歳差の存在を発見していたというのもまたすごい話です。 筆者は残念ながら歴史は不勉強で良く知らなかったのですが、こういうことと照らして考えてみると、この連載に書かれている内容に対する興味が倍増しました。過去分もふくめてじっくり見返してみたいと思います。 ちなみに・・・余談ですが^^;; ステラナビゲータで再現した西暦15000年の冬至の深夜。地点は日本ですよ。なんと!いて座が空高く南中しています。え?季節が逆じゃないの?そう、これも歳差によるもの。不勉強の二乗ながら、歳差のことは知っていても歳差の周期(約2.6万年)で星空の四季も1周することを知りませんでした!(*) (*)ちなみに、歳差に関係なく(章動や極運動による揺れを除いて)黄道は天球に対しては不変であることにも今回気がつきました・・・ まとめ いかがでしたか? この連載を始めて以来、毎月星ナビをじっくり読むのが楽しみになりました。ネットサイトを運営している筆者が言うのも何ですが、ネットは気楽に読める(流せる)反面、紙の(というよりもきちんと構成・レイアウトされたドキュメント)を、「読み通す」という意図を持って読むのは、思わぬ発見があり、脳にとってもすごくいい刺激になります(*)。 (*)ネットの場合は記事を見つけた時点で「発見」って思っちゃうんでしょうね。記事の中にある、「ぱっと見では気がつかないこと」を「発見」するのが、紙の本を見る楽しみかもしれません。逆にネットでは「ぱっと見で見えないこと」は流されるだけなので、極力排除しなくてはなりません。 毎日一度は天文リフレクションズ。そして毎月5日は天文雑誌!4月号も楽しみです! アストロアーツ・月刊星ナビ 2019年3月号 http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/10465_hoshinavi ※アストロアーツ様より告知文・内容サンプル画像の転載許可をいただいています。 天文ガイドも合わせて読みたいですね!!編集部山口 千宗kojiro7inukai@gmail.comAdministrator天文リフレクションズ編集長です。天リフOriginal
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