天文学の研究者による、アマチュア天体写真家向けのセミナーが開催されます。講師は東京大学の酒向重行先生。酒向先生は光赤外線天文観測装置の開発とそれを用いた観測的研究に従事されています。

Youtube、酒向重行 天文学教育研究センター 木曽観測所 助教『トモエゴゼンで宇宙の変わりゆく姿を捉える』より。本セミナーとは関係ない動画ですが、こちらがセミナー講師の酒向重行 さん。

日時は9/30 13:40 〜16:50、姫路市民会館で。詳細はリンク先をご参照ください。

こくちーず・『天体写真の物理実験的アプローチ勉強会』
https://kokucheese.com/s/event/index/522177/

今回の勉強会は,天体写真撮影における半導体素子の使い方について天文研究者が行う物理実験的なアプローチから理解を深めることを狙いに企画しました.

この勉強会ではアマチュア天体写真の要素を「データの取得」と「データの可視化」に二分し,物理実験的な要素である「データの取得」のみを扱います.特に天体写真の出来栄えを左右する高いS/Nのデータを得る方法について理論と実践から理解を深めることを目指します



講師からのメッセージには「物理学部3年生向けの内容と組み合わせて天体写真をあえて「堅苦しく」お話しする予定です.」とあります。現在のアマチュア天体写真は、いかに美しく写真を仕上げるか(データの可視化)により重きが置かれるようになってきていますが、元画像の品質以上のものは得られません。

極限の光を捉えることに日々携わる天文学者の科学的アプローチは、その意味で大いに参考になる、ないしは新しい気づきをもたらすのではないでしょうか。

定員にはまだ余裕があるそうなので、ご興味のある方はぜひどうぞ。




以下、この勉強会で語られることと関係があるかどうかはわかりません。編集子の私見です。

DRAGONFLY・ヨンニッパ48本アレイの迫力

先日「ヨンニッパの24本アレイ」の件をご紹介しましたが、このとき思ったのは、(100本、1000本ではなく、わずか)24本あれば「まだ誰も見たことのない」世界に近づける、ということ。

アマチュアが撮影した数多くの画像を、何らかの方法で集積すれば、同じようなことができるのではないでしょうか。現在、数多くの方が日々宇宙を撮影されていますが、これを一つの画像として集約して蓄積することは可能なのか。

この発想を現実にするためには「データの取得」というプロセスをよく理解し、ばらばらに撮像されたデータの品質レベルを一定以上に担保し、それらを「重ね合わせ」できるような形で蓄積しなければなりません。まさに、今回ご紹介した勉強会のような「物理実験的アプローチ」を押さえる必要がある気がします。

その他にも解決すべき課題が少し考えるだけでも山のように思い浮かびますが、実現できればすごいことができるかも。

例えば、「M31強化撮影期間」を設けて、世界各国のアマチュア天文家がひたすらM31を撮り続け、総露出時間1000時間クラスの画像を得ることができれば、なにか新しい科学的発見ができるかも?と夢想する次第です^^

  https://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2018/09/c6981cbb9fceba4d04be4ab3f29a40e0-1024x578.pnghttps://reflexions.jp/tenref/orig/wp-content/uploads/sites/4/2018/09/c6981cbb9fceba4d04be4ab3f29a40e0-150x150.png編集部画像処理天文学の研究者による、アマチュア天体写真家向けのセミナーが開催されます。講師は東京大学の酒向重行先生。酒向先生は光赤外線天文観測装置の開発とそれを用いた観測的研究に従事されています。 日時は9/30 13:40 〜16:50、姫路市民会館で。詳細はリンク先をご参照ください。 こくちーず・『天体写真の物理実験的アプローチ勉強会』 https://kokucheese.com/s/event/index/522177/ 今回の勉強会は,天体写真撮影における半導体素子の使い方について天文研究者が行う物理実験的なアプローチから理解を深めることを狙いに企画しました. この勉強会ではアマチュア天体写真の要素を「データの取得」と「データの可視化」に二分し,物理実験的な要素である「データの取得」のみを扱います.特に天体写真の出来栄えを左右する高いS/Nのデータを得る方法について理論と実践から理解を深めることを目指します https://twitter.com/tenmonReflexion/status/1038219075699130368 講師からのメッセージには「物理学部3年生向けの内容と組み合わせて天体写真をあえて「堅苦しく」お話しする予定です.」とあります。現在のアマチュア天体写真は、いかに美しく写真を仕上げるか(データの可視化)により重きが置かれるようになってきていますが、元画像の品質以上のものは得られません。 極限の光を捉えることに日々携わる天文学者の科学的アプローチは、その意味で大いに参考になる、ないしは新しい気づきをもたらすのではないでしょうか。 定員にはまだ余裕があるそうなので、ご興味のある方はぜひどうぞ。 以下、この勉強会で語られることと関係があるかどうかはわかりません。編集子の私見です。 https://reflexions.jp/tenref/orig/2018/09/02/6251/ 先日「ヨンニッパの24本アレイ」の件をご紹介しましたが、このとき思ったのは、(100本、1000本ではなく、わずか)24本あれば「まだ誰も見たことのない」世界に近づける、ということ。 アマチュアが撮影した数多くの画像を、何らかの方法で集積すれば、同じようなことができるのではないでしょうか。現在、数多くの方が日々宇宙を撮影されていますが、これを一つの画像として集約して蓄積することは可能なのか。 この発想を現実にするためには「データの取得」というプロセスをよく理解し、ばらばらに撮像されたデータの品質レベルを一定以上に担保し、それらを「重ね合わせ」できるような形で蓄積しなければなりません。まさに、今回ご紹介した勉強会のような「物理実験的アプローチ」を押さえる必要がある気がします。 その他にも解決すべき課題が少し考えるだけでも山のように思い浮かびますが、実現できればすごいことができるかも。 例えば、「M31強化撮影期間」を設けて、世界各国のアマチュア天文家がひたすらM31を撮り続け、総露出時間1000時間クラスの画像を得ることができれば、なにか新しい科学的発見ができるかも?と夢想する次第です^^  編集部発信のオリジナルコンテンツ