伊藤正樹さんの作品。天リフギャラリーFB分室へのご投稿です。満月に近い月の下での撮影。右下に見える明るい星は火星。

K-1Ⅱ, DFA15-30F2.8 (15mm) ISO560, F4.5, 40sec (Astrotracer)

月が大きく明るい時期は天の川などの暗い光がかき消されてしまうため、これまでは天体写真・星景ファンはほとんど活動されない時期でしたが、最近は月明かりを積極的に使った作品が多く撮られはじめています。

実際のところ、本来空の暗い場所ほど、月明かりに照らされた風景は幻想的で美しいものです。太古の昔の人間は、恐ろしい闇を照らす月明かりの存在を、現代人とはまったく違う感覚でとらえていたのではないでしょうか。

K-1Ⅱ, DFA15-30F2.8 (15mm) ISO1600, F4.5, 15sec

伊藤正樹さんの作品をもう一点。同じ場所、曽爾高原で撮影されたものです。こちらは色温度を上げてより視覚的印象に近づけた作品。夕方には太陽の光を反射し金色に輝くススキの穂が、夜には青白く輝いています。

満月といえども月明かりは照度が低いため、人間の眼はあまり色を感じません。それが「夜」に対する人間の知覚。月明かりの下での撮影は「本来の色」と「知覚的印象」の間をどう行き来するのかも、ひとつの自由度となります。

満月の下であれば、ライトを灯さなくてものんびり道を歩くことができます。月明かりを楽しみながら、あちこちの風景を撮って回るのはいかがでしょうか。

https://reflexions.jp/tenref/gallery/wp-content/uploads/sites/3/2018/11/1104itou-1024x684.jpghttps://reflexions.jp/tenref/gallery/wp-content/uploads/sites/3/2018/11/1104itou-150x150.jpg編集部星景月景伊藤正樹さんの作品。天リフギャラリーFB分室へのご投稿です。満月に近い月の下での撮影。右下に見える明るい星は火星。 月が大きく明るい時期は天の川などの暗い光がかき消されてしまうため、これまでは天体写真・星景ファンはほとんど活動されない時期でしたが、最近は月明かりを積極的に使った作品が多く撮られはじめています。 実際のところ、本来空の暗い場所ほど、月明かりに照らされた風景は幻想的で美しいものです。太古の昔の人間は、恐ろしい闇を照らす月明かりの存在を、現代人とはまったく違う感覚でとらえていたのではないでしょうか。 伊藤正樹さんの作品をもう一点。同じ場所、曽爾高原で撮影されたものです。こちらは色温度を上げてより視覚的印象に近づけた作品。夕方には太陽の光を反射し金色に輝くススキの穂が、夜には青白く輝いています。 満月といえども月明かりは照度が低いため、人間の眼はあまり色を感じません。それが「夜」に対する人間の知覚。月明かりの下での撮影は「本来の色」と「知覚的印象」の間をどう行き来するのかも、ひとつの自由度となります。 満月の下であれば、ライトを灯さなくてものんびり道を歩くことができます。月明かりを楽しみながら、あちこちの風景を撮って回るのはいかがでしょうか。読者の傑作画像をピックアップ