編集部ピックアップ、今日の一枚。

EOS M3ノーマル+EF24mmF2.8→F4.5 ISO3200  290s*5 (少しトリミング)

撮影:池田潔

天文リフレクションズ・ギャラリーへのご投稿です。

おうし座からぎょしゃ座にかけての星野をフルサイズ換算35mmのレンズで撮影されたものです。

当日は素晴らしい撮影条件だったそうで、カリフォルニア星雲や勾玉星雲、エンゼルフィッシュ星雲などの赤い「HII領域」と複雑な大きな暗黒星雲が写し込まれています。よくみるとおうし座の超新星残骸sh2-240もかすかに描出されています。

使用されたカメラはキヤノンのミラーレス機EOSM3。注目すべきはノーマル機であること。水素が発する波長656nmの赤い光は、市販されている多くのカメラでは「IRカットフィルター」で遮られてしまいあまり写ってくれません。

このため天文ファンは「IR改造」と呼ばれる特別な改造(IRカットフィルターを除去するか、より長波長を通すものに換装する)を行うことが多いのですが、市販カメラの中にはいくつか改造なしでも赤の感度が高い機種が存在します。その代表的なものはニコンの天体用カメラD810Aですが、富士XシリーズやPENTAX K-1なども赤の感度が高いことが知られています。

キヤノンの場合、5D、6D、Kissシリーズのいずれも赤の感度は高くありませんが、なぜかEOS Mシリーズはそれなりに赤の感度があるようです(注)。

カメラを天体用改造してしまうとメーカーの保証が受けられなくなったり、一般撮影でカラーバランスが大きく狂ってしまったりある程度「天体専用」と割り切らなくてはなりませんが、赤の感度の高い市販カメラの存在はありがたいものですね。


(注)公式なデータに基づくものではなく、あくまで天リフ編集部の当作品、および過去使用していたEOS-M初代を使用した感想です。

https://reflexions.jp/tenref/gallery/wp-content/uploads/sites/3/2018/01/0122ikeda-700x1024.jpghttps://reflexions.jp/tenref/gallery/wp-content/uploads/sites/3/2018/01/0122ikeda-150x150.jpg編集部深宇宙ぎょしゃ座,おうし座編集部ピックアップ、今日の一枚。 撮影:池田潔様 天文リフレクションズ・ギャラリーへのご投稿です。 おうし座からぎょしゃ座にかけての星野をフルサイズ換算35mmのレンズで撮影されたものです。 当日は素晴らしい撮影条件だったそうで、カリフォルニア星雲や勾玉星雲、エンゼルフィッシュ星雲などの赤い「HII領域」と複雑な大きな暗黒星雲が写し込まれています。よくみるとおうし座の超新星残骸sh2-240もかすかに描出されています。 使用されたカメラはキヤノンのミラーレス機EOSM3。注目すべきはノーマル機であること。水素が発する波長656nmの赤い光は、市販されている多くのカメラでは「IRカットフィルター」で遮られてしまいあまり写ってくれません。 このため天文ファンは「IR改造」と呼ばれる特別な改造(IRカットフィルターを除去するか、より長波長を通すものに換装する)を行うことが多いのですが、市販カメラの中にはいくつか改造なしでも赤の感度が高い機種が存在します。その代表的なものはニコンの天体用カメラD810Aですが、富士XシリーズやPENTAX K-1なども赤の感度が高いことが知られています。 キヤノンの場合、5D、6D、Kissシリーズのいずれも赤の感度は高くありませんが、なぜかEOS Mシリーズはそれなりに赤の感度があるようです(注)。 カメラを天体用改造してしまうとメーカーの保証が受けられなくなったり、一般撮影でカラーバランスが大きく狂ってしまったりある程度「天体専用」と割り切らなくてはなりませんが、赤の感度の高い市販カメラの存在はありがたいものですね。 (注)公式なデータに基づくものではなく、あくまで天リフ編集部の当作品、および過去使用していたEOS-M初代を使用した感想です。読者の傑作画像をピックアップ