今回の小石原でも、SXPにはC8を載せて眼視観望。
撮影の合間に自動導入であれこれ眺めるのは至上の楽しみです^^
夏の対象は高度が低くて条件は今ひとつでしたが、
高度が上がるにつれクリアに見えてくる星雲星団に感動。

夜露がひどくて、

C8の補正板もアイピースもすぐに曇ってしまい、

エンジンをかけた車にいれて30分ほど暖めて露を取っては使用しました。

惑星ように強拡大しないのであれば、

少々の温度や筒内気流は特に問題ないようです。

また、今回から

オクで落札したBORG76がデビュー。

クローズアップレンズレデューサ+正立プリズム+SWA20の構成で、

C8に同架し、対象周辺の状況を確認したり、

口径差による見え方の違いが楽しめました。


以下、この日に見た主な天体の記録です。


マルカリアンチェーン
前回は道に迷ってしまったが、今回は某三○松巨匠の写真星図?をもってきたのでばっちり。
M84,M86に始まり、NGC4435,4438,4461,4473,4478,4474,4459と続く鎖を全視認。
4438がやや不規則な形をしているほかは楕円銀河なので構造にはとぼしく、単体ではつまらないかもしれないが、鎖状につらなる姿は深宇宙の神秘。


M90,89,87

マルカリアンチェーンのすぐ隣、明るい銀河が3つ。
M90の腕のでっぱりが少し濃淡があるかな?くらいでこれも楕円銀河。
このへんの銀河はまさに「OTM48」といった感じで、みんな同じように見えてごく一部個性があるけどやっぱり皆同じ?
それとも「押しギャラ(クシー)」を持てばもっと楽しめるのかな?

M57
今回のベスト1。C8 20cmだと驚くほど明るく大きい。
楕円の長径の両端がにじんだようになっているところとか、リング内部がほの明るいところとか、写真のイメージそのまま。
NAV-12.5+Eicで200倍で見てもリングの輝きは失せず迫力満点。
O3を入れるとより鮮明だが、輝き感は失せる。
BORG76だと逆にシミのよう。惑星状星雲は特に口径差が大きい。


M27

大きく明るいまさに亜鈴状の光芒だが、ぼんやりしていてM57ほどの輝き
やエッジ感はなく、FSQ106で見た方が楽しめた。

眼視では写真ほど淡い濃淡が見えてこないせいだろうか。

M4

びっしりとまでいかないものの、はっきりと星に分解でき、密度の高い散開星団のよう。
M11を円形にした感じ。

M13

でかい。びっしり星。壮観。
いつまでも眺めていたくなる。
NAV-12.5+Eicの200倍だと、視野にあふれる星で宇宙旅行のよう。

M22

M4よりは大きく、M13よりは小さい。
高度が低いせいかいまひとつ輝き不足。
でもこれを天頂付近で見たら凄いだろうなあ。

M8

これも絶景、壮観。
横切る太い暗黒帯の複雑な縁と、煌めくNGC6530の星々が圧倒的。
O3を使うと広がりと星雲の微細構造は良く見えてくるものの、NGC6530の存在感が薄くなってしまうので、ノーフィルターの方が美しい。

M20

三裂、四裂の暗黒部の切れ目がくっきりだが、いかんせん小さいので興味深いがM8に比べるとずっと地味。

O3を入れても北側の青い星雲は確認できなかった。


M17

2の字の部分は明るく太く、さらに淡いループが広がる。
倍率を上げても2の字の明るさは失われず、でこぼこした縁の構造が見えてくる。
O3を入れると淡いループはさらに明瞭で、写真での印象にさらに近くなる。

M16

散開星団NGC6611を覆う扇形に広がる淡い星雲が印象的。

アストロアーツのサイトには20cmでも星雲はしょぼいと書いてあるけど、そうなのかなあ?

写真だと真っ赤に写るのでO3成分は少ないのかと思ったがしっかり見える。


M24

バンビの目玉の暗黒星雲を見たかったが、星だらけで迷うばかりで確認できず。
これも次回の課題。


M7
さそりのしっぽにある2つの散開星団の南側。
銀河の濃い部分に重なっているので視野中星でいっぱい。
星団の明るい星は十字状にならんで広がっている。
赤い星が幾つかあるのが印象的


M6

M7のすぐ北。
こちらは背景が暗黒部なので星が少なく、また集積度も高い。
長方形の領域に星がびっしり。
M6もM7も、暗い空に天頂付近にあるところを見てみたいもの。


NGC7000(北アメリカ星雲)

O3を使っても視認できず。
メキシコ湾あたりをピンポイントで確認すると良いらしいので、次回は星並びを確認しながら再トライ。

NGC6960(網状星雲・西)

五ヶ瀬でGSQ106で確認できなかったが、O3を使うとあっけないほどに明瞭。

52番星の輝きと好対照。


NGC6992-5(網状星雲・東)

O3だと細かな構造が見えてくる。

先端の湾曲した一番明るい部分からゆるくカーブが続き、いったん淡くなった後レの字に広がってゆく。


そのほか

M25、M28、ほか天の川を流しながら対象を特定できない星雲星団をいくつも見たのですが、記録に残せるのはここまででした。

次回は・・もっとゆっくり、じっくり星雲星団めぐりをしてみたいですね。
それと小さな惑星状星雲は今回ノーチェックだったので次回は重点的に。

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