編集部ピックアップ、今日の一枚。

<撮影条件> 1)西側 撮影日:2017年5月4日筑波山麓/5月20日希望が丘 光学系:ε-130D/QSI583WS(フィルターはアストロドン5nmナロー) 追尾システム:EM-200 Temma2M/GT-40/SX Superstar/MaximDL 露光:Hα10分×12(120分)/SⅡ 10分×7枚(70分)/OⅢ10分×13枚(130分) (合計 320分) 2)東側 撮影日:2017年7月18日筑波山麓 光学系:ε-130D/QSI583WS 追尾システム:EM-200 Temma2M/GT-40/SX Superstar/MaximDL 露光:Hα10分×11(110分)/SⅡ 10分×7枚(70分)/OⅢ10分×11枚(110分) (合計 290分) <画像処理> PixInsight:キャリブレーション、コンポジット FlatAidePro:SAO合成、カラーマッピング PSCC2017:色調調整、ノイズ取り、強調処理

撮影:丸川元様

はくちょう座の超新星残骸、網状星雲(NGC6992-5、NGC6960)です。
この作品は、口径130mm・焦点距離430mmの反射アストログラフに冷却CCDカメラを使用し、さらに東西2コマをモザイクしたもの。
総露出時間が10時間にも及ぶ力作で、超新星の爆発が残したベールのような残骸の姿が、細部まで描き出されています。

この作品はSAOナローバンド疑似カラー合成とよばれる特殊な方法で撮影されたものです。星間物質は様々な元素で構成されているのですが、それらは元素によって決まった特定の波長で強く輝いています。
その中の硫黄(SII:672nm)、水素(Hα:656nm)、酸素(OIII:501nm)、のそれぞれの波長の光だけを通す特殊なフィルターで撮影し、赤・緑・青に割り当ててカラー合成するのです。

この手法の詳細は、上記リンク先の「星ナビ10月号」から始まった荒井俊也さんの手による連載記事で、詳しく解説されています。ぜひ一度お手にとってごらんになってみてください。

50mmF3.5 2分*40 IR改造カメラにて撮影:編集部

網状星雲の位置。
はくちょう座の北十字の左側、ε星の少し南にあります。

写真でも良く写る星雲ですが、空の条件が良ければ双眼鏡でも所在を確認でき、20cm以上の口径の望遠鏡であればぼんやりと浮かぶ流れるような光芒がとても印象的な星雲です。

天体写真ファンでも実際に眼で見たことがない方も多いかと思いますが、ぜひ機会を見つけて経験していただきたい対象の一つです。

wikipedia はくちょう座
https://ja.wikipedia.org/wiki/はくちょう座
https://reflexions.jp/tenref/gallery/wp-content/uploads/sites/3/2017/09/0908marukawa_s-1024x538.jpghttps://reflexions.jp/tenref/gallery/wp-content/uploads/sites/3/2017/09/0908marukawa_s-150x150.jpg編集部散光星雲深宇宙ナローバンド編集部ピックアップ、今日の一枚。 撮影:丸川元様 はくちょう座の超新星残骸、網状星雲(NGC6992-5、NGC6960)です。 この作品は、口径130mm・焦点距離430mmの反射アストログラフに冷却CCDカメラを使用し、さらに東西2コマをモザイクしたもの。 総露出時間が10時間にも及ぶ力作で、超新星の爆発が残したベールのような残骸の姿が、細部まで描き出されています。 この作品はSAOナローバンド疑似カラー合成とよばれる特殊な方法で撮影されたものです。星間物質は様々な元素で構成されているのですが、それらは元素によって決まった特定の波長で強く輝いています。 その中の硫黄(SII:672nm)、水素(Hα:656nm)、酸素(OIII:501nm)、のそれぞれの波長の光だけを通す特殊なフィルターで撮影し、赤・緑・青に割り当ててカラー合成するのです。 この手法の詳細は、上記リンク先の「星ナビ10月号」から始まった荒井俊也さんの手による連載記事で、詳しく解説されています。ぜひ一度お手にとってごらんになってみてください。 50mmF3.5 2分*40 IR改造カメラにて撮影:編集部 網状星雲の位置。 はくちょう座の北十字の左側、ε星の少し南にあります。 写真でも良く写る星雲ですが、空の条件が良ければ双眼鏡でも所在を確認でき、20cm以上の口径の望遠鏡であればぼんやりと浮かぶ流れるような光芒がとても印象的な星雲です。 天体写真ファンでも実際に眼で見たことがない方も多いかと思いますが、ぜひ機会を見つけて経験していただきたい対象の一つです。 wikipedia はくちょう座 https://ja.wikipedia.org/wiki/はくちょう座読者の傑作画像をピックアップ